79年新日本プロレス「第2回MSGシリーズ」決勝リーグ戦もいよいよ大詰め。第32戦、6月1日、香川県高松市民文化センター(テレビ生中継、観衆3,500人満員発表)大会。
メインイベントは猪木と藤波辰巳の師弟対決、決勝リーグ戦45分1本勝負が行われる予定でしたが、藤波は5月30日、大阪府立体育会館でのカネックとのWWFジュニア・ヘビー級選手権試合で右足首を負傷してしまいました。
リングシューズを履かずに入場してきた藤波はマイクを持って「(試合を)やらせて下さい」と涙ながらにアピール。すると猪木は、藤波の痛めている右足にアリキックを一発見舞いました。ダウンして立ち上がれぬ藤波。今度は猪木がマイクを持つと「無理だよ!今日は…」既に涙声になっていました。
藤波は諦めてリングを降りました。猪木の不戦勝となり猪木は31点、藤波は22点。前78年の第1回大会の両者の公式戦は5月20日、秋田県立体育館で行なわれ、猪木が3年ぶりに出したジャーマン・スープレックスホールドでフォール勝ちしていますが、残念ながらノーテレビ。「今年こそテレビで見られる」と期待されていましたが、残念ながら流れてしまいました。
そこへ登場してきたのが既に1試合を終えたアンドレ・ザ・ジャイアント。猪木vs藤波戦の代替カードとして、急拠、猪木とアンドレのスペシャルシングルマッチ時間無制限1本勝負に変更されました。猪木は素早いフットワークでアンドレを攪乱、コーナーに押されながら、77年11月9日、室蘭市体育館での対戦で見せた前方回転エビ固め、逆さ押さえ込みとあわや3カウントかと思わせる場面を見せて観客席からはどよめきが上がりました。
しかしアンドレはそうは簡単に勝たせてくれず両者もつれて場外へ。場外乱闘の際、セミファイナルを終えたスタン・ハンセンが乱入、猪木とアンドレ両方に攻撃を加え三すくみの乱闘となり13分34秒、ノーコンテストの裁定が下っています。
セミファイナルは坂口征二とハンセンの決勝リーグ戦45分1本勝負。4月29日、後楽園ホールでのシングル戦では5分足らずでハンセンのウェスタン・ラリアットの前に倒されている坂口は優勝戦線に残る為には反則、リングアウトでもいいからとにかく勝たないといけません。しかし、怪物への階段を確実に昇っているハンセンは恐るべし強さを発揮、坂口をロープに飛ばしてのウェスタン・ラリアット、昏倒した坂口にトドメのエルボー・ドロップ。10分44秒、体固めでハンセンがフォール勝ちし27点。坂口は14点。
セミ前は決勝リーグ戦45分1本勝負、アンドレがカネックを1分23秒、ヒッププレスからの体固めで圧殺、36点で公式戦全日程を終了、猪木、ハンセンの公式戦終了待ちとなっています。カネックは16点。テレビ生中継は上記3試合を放送。
長州力&木戸修組と上田馬之助&ビクター・リベラ組のタッグマッチ45分1本勝負は13分14秒、長州がリベラを体固めでフォールし長州&木戸組の勝ち。ストロング小林&永源遙組はラリー・ズビスコ&トニー・ガレア組と対戦、9分2秒、永源がガレアを体固め。
マサ齋藤は星野勘太郎を11分56秒、首固めで破り、チャボ・ゲレロは藤原喜明を9分56秒、体固めで降しました。
なお、この日、シリーズ最終戦、6月7日、蔵前国技館で引き分けに終わった藤波とカネックのWWFジュニア・ヘビー級選手権試合の再戦が行われることが発表されました。高松大会終了時点で決勝リーグ戦は藤波は22点で坂口戦を残すのみ、カネックは坂口戦、猪木戦を残して16点、よしんば大番狂わせが起きて10点取っても26点、両選手とも決勝進出は出来ないところから、最終戦でタイトルを賭けて決着をつけることになりました。
第33戦、6月2日、徳島市立体育館(観衆3,200人発表)大会。藤波はこの日欠場。メインイベントは猪木&長州組とアンドレ&カネック組が対戦。1本目は6分32秒、アンドレが長州をカナディアン・バックブリーカーでギブアップさせて先制、2本目は5分17秒、両チームリングアウトで1−1となり、2−1でアンドレ&カネック組に軍配が上がっています。
セミファイナルはNWF北米ヘビー級選手権試合、王者坂口に上田が挑戦。両者は3月30日、秋田市立体育館で同王座を賭けて対戦、12分13秒、坂口がジャンピング・ニーアタックから体固めで上田をフォールし、決着はついていますが復讐に燃える上田は後がないとばかり食らいついていきました。両者コーナーマットを外してコーナーポストの金具に額をぶつけ合って額から流血の激闘。
優勝戦線に首の皮一枚残す坂口はここで上田に負けてベルトを落とす訳にはいかず、アトミック・ドロップ、ジャンピング・ニーアタックで上田を場外に落とし、場外乱闘で本部席の机に叩きつけて椅子で殴りつけて17分55秒、リングアウトで坂口の勝利。2度目の防衛を果たしています。
S小林はセミ前でハンセンとシングルマッチ30分1本勝負で対戦し5分21秒、体固めでフォール負けを喫してしまいました。
決勝リーグ戦45分1本勝負、M齋藤とガレアの一戦は8分50秒、M齋藤が逆エビ固めでガレアからギブアップを奪い、2勝の10点でリーグ戦終了。もう少し点数が取れたと思われ、M齋藤にとっては不本意なシリーズでした。
チャボ&ズビスコ組は藤原&小林邦昭組と対戦、12分34秒、ズビスコが小林邦を体固め。リベラは若手の平田淳二と対戦し、11分1秒、体固めでフォール勝ちしています。
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