第177戦、3月17日発売号○【予想、正解】全日本プロレス春の本場所「第1回チャンピオン・カーニバル」開幕戦(73年全日本プロレス世田谷区立総合体育館)
【解説】前72年10月21日、町田市体育館で旗揚げ前夜祭を行った以来、馬場の全日本プロレスですが、同年12月19日、新潟市体育館で新設された百田家から寄贈された力道山ゆかりのインターナショナル王座を復活させた「世界ヘビー級王座」争奪十番勝負第4戦で「馬場に負けたら軍門に降る、何でも言うことを聞く」と公言していたザ・デストロイヤーが馬場に1−1からリングアウト負けし、約束通り馬場の軍門に降った形で日本陣営に加入。73年3月から家族を連れて日本に居住し全日本プロレスの一員となりました。
73年2月には、全日本プロレスの外国人メインブッカーだったドリー・ファンク・シニアの肝入りで毎年8月の年次総会を待たずして臨時総会が開かれ満場一致でNWA加盟が認められています。
全日本プロレスは旗揚げから僅か半年足らずで春の祭典「チャンピオン・カーニバル」を開催。当時はまだ日本プロレスが存続しており、「ワールド・リーグ戦」の名称は使えず、公式戦(トーナメント)とタイトルマッチの2本柱でシリーズを構成。
馬場は10戦に亘る世界ヘビー級争覇戦を8勝0敗2分の成績で突破し、この年の3月16日にハワイのホノルルを中心に結成されたPWF(パシフィック・レスリング・フェデレーション、太平洋沿岸レスリング同盟、ロード・ブレアース会長)の認定する初代世界ヘビー級王者に認定されています。
また「チャンピオン・カーニバル」に参加する外国人選手ではデストロイヤーがPWF認定USヘビー級王者、初来日のマーク・ルーインが南半球ヘビー級王者、キング・イヤウケアが太平洋岸ヘビー級王者、カリプス・ハリケーン(サイクロン・ニグロ)が中南米ヘビー級王者とそれぞれチャンピオンを名乗り、タイトルマッチを行いました。
他の参加外国人はバロン・シクルナ、ムース・モロウスキー、アントニオ・プグリシー(トニー・パリシー)、マッド・ラシアン(スタン・プラスキー)。終盤2大会(4月24日大阪府立体育会館、25日日大講堂)に特別参加がザ・シーク(マネージャーとしてマイク・ローレンを帯同)。
また、レフェリーとしてテキサス州アマリロの若手だったジョージ・マックォーリーが来日、試合にも時折出場しました。(翌74年10〜12月の新日本プロレス「闘魂シリーズ第2弾」にジョージ・マクレリー表記で再来日)
ルーイン、イヤウケア、ハリケーンの王座はチャンピオン・カーニバルの肩書用に作られたダミー王者ででした。
トーナメント本戦参加選手は特別参加のシークを除いたルーイン、イヤウケア、ハリケーン、シクルナ、モロウスキー、プグリシー、ラシアンの外国人勢に日本陣営は馬場、デストロイヤー、サンダー杉山、大熊元司、サムソン・クツワダ、マシオ駒、助っ人参戦のヒロ・マツダ、マティ鈴木の計15選手でPWF世界ヘビー級王者の馬場は1回戦をシードされ2回戦より出場。
開幕戦の世田谷区立総合体育館大会はテレビ生中継、メインイベントは馬場&デストロイヤー組とルーイン&ハリケーン組で1本目からルーインが暴走、袋に入れてあった石灰の粉を馬場の顔面に浴びせ、5分55秒に日本組の反則勝ち、2本目は9分28秒、デストロイヤーがハリケーンを体固めで破りスコアの上では馬場&デストロイヤー組が2−0のストレート勝ちをしていますが、内容は押されっぱなし。
ルーインはニヒルでハンサムな外見とは裏腹に石灰をぶちまけたり、試合中にリングロープを外したりする破壊行動が好きでしたが、丸太のような太い腕での「アナコンダ殺法」スリーパー・ホールド、エグい角度から繰り出すドリルアホール・パイルドライバーは説得力十分でした。
セミファイナルのトーナメント1回戦では前72年1月に国際プロレスでも対戦している杉山とイヤウケアが対戦、11分40秒、イヤウケアがフライング・ボディプレスからの体固めで勝ち2回戦進出。
トーナメントの優勝決定戦は4月21日、福井市体育館で行われ、馬場がルーインを2−1で破り初優勝を飾りました。
以後は最終戦まで連日のタイトルマッチラッシュ。4月22日、富山市体育館ではハリケーンがマツダと1−1から両者リングアウトで中南米ヘビー級王座を防衛。
4月23日、愛知県体育館ではPWF認定USヘビー級王者のデストロイヤーと太平洋岸ヘビー級王者のイヤウケアのダブル・タイトルマッチが組まれ、1−1から両者リングアウトで共に王座防衛。
4月24日、大阪府立体育会館からシークが参戦、シークは馬場のPWF世界ヘビー級王座に挑戦し、6分35秒に馬場がリングアウト勝ちで初防衛に成功しています。
PWF認定USヘビー級王者のデストロイヤーと南半球へビー級王者のルーインとのダブル・タイトルマッチは61分互いにノーフォールのまま時間切れ引き分けに終わり共に王座防衛。
シリーズ最終戦の4月25日、日大講堂では前日に続き馬場vsシークのPWF世界ヘビー級王座を賭けた再戦が行われ、8分26秒、馬場が32文ロケット砲からの片エビ固めでフォール勝ちし2度目の防衛を果たしています。
※対戦成績は177戦35勝142敗、勝率198。
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