77年新日本プロレス「ゴールデン・ファイト・シリーズ」は4月22日、大阪府立体育会館で開幕。
参加外国人レスラーは前半戦特別参加がブルート・バーナード、後半戦特別参加がアンドレ・ザ・ジャイアント、シリーズを通しての参加がキラー・カール・クラップ、ビクター・リベラ、ブラックジャック・モース、テリー・ルージ、リック・フェララ。
前半戦特別参加の「野獣」バーナードは75年7月の「サマー・ファイト・シリーズ」以来1年9か月ぶり3度目の新日本プロレス来襲。前76年5〜6月の「ゴールデン・ファイト・シリーズ」に来日予定でしたが、直前にオハイオ州コロンバス郊外のフリーウェイで交通事故に遭い来日をキャンセル、入院、手術を経て退院、復活しての来日となりました。
交通事故で右腕の骨を粉砕骨折し、そこへスチールの骨を入れる手術をしたとのことでまさに不死鳥でした。
前回の来日ではシリーズ最終戦の7月30日、大阪府立体育会館で「地獄の料理人」ハンス・シュミットと組んで猪木&坂口征二組の北米タッグ王座に挑戦、2−0でストレート負けを喫しています。今回はクラップとタッグを結成しますが、北米タッグ王座はタイガー・ジェット・シン&上田馬之助組に持ち去られており、ベルト挑戦の機会はありません。
猪木とは前回は75年7月26日、静岡県沼津市民体育館でシングルマッチで対戦、バーナードの反則攻撃にロープ際でダウン。意識朦朧とした猪木が様子を見る為に近づいて来たレフェリーのミスター高橋をバーナードと誤認して殴ってしまい、13分10秒、反則負けとなりましたが、テレビ照明もあり40℃近い暑さになっていたことで32歳の猪木が脱水症状を起こしてグロッキー、54歳のバーナード(いずれも当時年齢)の方が元気満々だったという状況でした。それ以来の決着戦となります。
「青銅の爪」クラップは前76年4〜5月の「第3回ワールド・リーグ戦」以来約1年ぶりの来日、第1回大会からのワールド・リーグ戦連続出場記録は3でストップ。全日本プロレスの「チャンピオン・カーニバル」でも常連で第1〜3回大会まで連続出場していたマーク・ルーインが4回大会は出ておらず、マンネリ防止ということでしょう。
第1、2回大会はいずれも準優勝という好成績で、猪木、坂口を破る大活躍を見せましたが前年の第3回大会はペドロ・モラレス、マサ齋藤、星野勘太郎に敗れて3敗、10勝3敗で坂口、リベラと並び同点2位。
猪木の優勝決定戦出場辞退で5月10日、仙台・宮城県スポーツセンターにおいて2位3選手による優勝決定戦進出を賭けた巴戦が行われ、リベラには勝ったものの坂口に敗れて優勝決定戦進出は成りませんでした。
今回は前半戦はバーナードとのタッグで猪木、坂口、復帰するストロング小林らを苦しめることは必須。また、吉田光雄との初対決も注目です。
「黒い核弾頭」リベラもクラップ同様、前76年4〜5月の「第3回ワールド・リーグ戦」以来約1年ぶりの来日、リーグ戦では「伏兵」として活躍。坂口、モラレス、クラップに敗れた3敗で、S小林、M齋藤にはフォール勝ち、リーグ戦を面白くしました。
坂口、クラップと並んで10勝3敗の2位となり5月10日、仙台大会での優勝決定戦進出を賭けた巴戦ではクラップ、坂口に連敗しましたが、その活躍ぶりは新日本プロレスのワールド・リーグ戦に三賞があれば文句なく技能賞モノでした。
前回は敵対していたクラップもおり、連係はどうなるのか?またリーグ戦で黒星を喫したS小林もリベンジの機会を狙っており、吉田との初対決もスピード溢れる展開になりそうです。
モースは前76年8〜10月の「闘魂シリーズ」以来半年ぶりの来日、初来日は75年8〜9月の全日本プロレス「サマー・アクション・シリーズ2」にマスクマンのブラック・デビルとして参戦。198cm、125kgが公式ですが、実際は2mあるでしょう。
前回の来日では後半戦特別参加したアンドレのパートナーに抜擢され、テレビマッチでは猪木&坂口組、猪木&S小林組と対戦、ノーテレビでは当時の北米タッグ王者チーム、坂口&S小林組に反則含みながら勝つなど、アンドレに引っ張られて活躍しました。
新日本プロレスには珍しい大型若手外国人であり、シングルでも猪木とテレビ生中継の9月3日、愛知県体育館で一騎討ち、猪木に切り札卍固めを出させてギブアップ負けするなど期待も大きく、当時としては半年という短いスパンでの再来日となり新日本プロレス側からは期待されていたことが理解出来ます。
今回も後半戦にアンドレが来日、北米タッグ王座は流失中ですが、猪木&坂口組、猪木&S小林組、坂口&S小林組、どの組み合わせでも面白くなることでしょう。(この項続く)
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