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2022年10月05日14:04

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ストロング小林さん追悼(272)

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77年新日本プロレス「新春黄金シリーズ」シリーズ終盤のヤマ場、2月2日、大阪府立体育会館(テレビ収録、観衆9,000人超満員発表)大会。

シリーズ開幕戦の1月7日、越谷市体育館大会に乱入し、タイガー・ジェット・シンと共闘した上田馬之助は1月14日、福岡九電記念体育館でシンとの凶悪コンビを初結成、坂口征二&ストロング小林組の持つ北米タッグ王座に挑戦。S小林の左肘を集中攻撃し1本目は13分1秒、シンが逆腕固めでS小林からギブアップを奪いましたが、2本目はシンと上田が執拗な反則攻撃を繰り返してS小林を痛めつけた結果、6分36秒、ノーコンテストとなり、辛うじて王者組は王座陥落を免れました。(防衛回数にもカウントされず)

上田のヒール人気は大爆発、前76年5月、国際プロレスの「ビッグ・チャレンジ・シリーズ」に外国人側ヒールサイドとして逆上陸を果たした時から、前頭部の髪の毛を金髪に染めた「まだら狼」スタイルで日本人初の本格ヒールレスラーとしてファイトしていましたが、国際プロレスを放送していた東京12チャンネル(テレビ東京)は関東ローカル局であり、視聴者も限定的でした。

日本におけるヒールレスラー第1号は本連載の国際プロレス編に登場し、上田もインスパイアされた(日本プロレス時代の日の丸を刺繍したワンショルダータイツなど)シャチ横内ですが、日本を拠点に活動していた訳ではなく、それ程のインパクトはありませんでした。

全国ネットのNET「ワールドプロレスリング」の画面に登場した上田の試合をテレビで観たファンは「日本人のくせにシンの味方について悪いことをするなんて!」と上田に憎悪の感情を高ぶらせました。

新日本プロレスの大阪府立体育会館は前76年1月29日、猪木とシンの時間無制限1本勝負のシングルマッチに9,800人(超満員発表)の観客を動員して以来、不入りではないですが、超満員にはなっておらず、1年ぶりのフルハウスを達成しています。

この試合は集英社から発売されているDVDマガジン「燃えろ新日本プロレス」に収録されている他、テレ朝チャンネルの「ワールドプロレスリングクラシックス」でも繰り返し再放送されており、現在も視聴可能です。

試合はやはりS小林の左腕がシン&上田組に狙われ、巧みなカットプレーで坂口の助けを妨害、シンの度重なるキーロック攻撃にS小林は堪らずギブアップ、1本目は17分2秒、シンがキーロック(鍵固め)でS小林を破り先制。

1本目が終わった段階でS小林の左腕は使い物にならなくなりほぼ戦闘不能状態に。2本目に入ってもダウンしたS小林をシンと上田が2人がかりで左腕を攻撃、3分22秒、日本組の反則勝ちとなりました。

立ち上がれないS小林は左腕の激痛により失神、山本小鉄が入ってきてダウンしたS小林に「起きろ!」とばかり張り手を入れますがS小林は動かず、3本目はS小林の試合放棄となり、ベルト移動。シン&上田組が王座獲得。

怒りの観客席からは暴動寸前の怒号が起き、殺伐とした空気になりましたがシンと上田は本部席にあったベルトを強奪すると勝手に勝ち名乗りをあげて控室えと逃走。

怒りの坂口は上田とシングルで決着をつけると宣言、シリーズ最終戦、2月10日、日本武道館で坂口と上田のシングルマッチが決定しました。

上田の登場は新日本プロレスのリングに殺気を蘇らせました。シンも7度目の来日で猪木との抗争もマンネリ化しつつあり、観客動員力も落ちて来ていましたが上田とのタッグチーム結成で活き活きとファイトしていました。

「アリ・ショック」を吹っ飛ばしたのはシン&上田組の凶悪コンビでした。

セミファイナルは猪木のテレビマッチ復帰戦(復帰第2戦)、スタン・ハンセンとのシングルマッチ45分1本勝負。負傷した猪木の首に遠慮なく肘、膝を入れていくハンセン。

しかし冷静に戦況を見ていた猪木はハンセンのウェスタン・ラリアットを空を切らせると豪快なバックドロップから12分49秒、体固めでフォール勝ち。ハンセンは今シリーズ初のフォール負け。

当時のハンセンのラリアットはまだ相手をロープに飛ばして帰ってきたところを待ってから打っており、後年のような踏み込んで打つスタイルではなく、猪木は余裕でかわしています。

木戸修とピート・ロバーツのシングルマッチは11分10秒、体固めでPロバーツの勝利。星野勘太郎はブルータス・ムルンバを6分38秒、片エビ固めで敗れました。

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