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2022年01月15日07:38

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ストロング小林さん追悼(9)

68年4月、国際プロレス「日欧チャンピオン決戦シリーズ」に初来日し華麗なるスープレックスで日本マット界に新風を巻き起こした「人間風車」ビル・ロビンソン。

小林省三との初対戦は4月11日、広島県呉市体育館(観衆2,000人発表)でセミファイナルのシングルマッチ45分3本勝負で実現、1本目は13分40秒、両者リングアウト、2本目は3分56秒、ロビンソンがエビ固めで取り2−1でロビンソンが勝利を収めています。

この日のメインイベントはグレート草津&田中忠治組がトニー・チャールス&ジョン・リーズ組を2−1で撃破しました。

4月17日、佐賀県唐津市体育館(観衆4,500人満員発表)からのテレビ生中継では豊登&サンダー杉山組にチャールス&リーズ組が挑戦するTWWA世界タッグ選手権試合が行われています。

当初、この試合は4月8日、山口県岩国市体育館で行われると発表されていましたが、豊登が負傷欠場し、急遽欧州2大タイトル戦に変更された経緯がありました。1本目は14分20秒に両チームリングアウトで1−1、決勝の2本目は3分50秒、豊登がアルゼンチン式背骨折りでリーズをギブアップさせ豊登&杉山組が2度目の王座防衛。

4月20日、東大阪市中央体育館(観衆1,300人発表)大会では新英国西部ヘビー級王者となった草津に前王者チャールスが挑むリターンマッチが行われました。1本目は10分16秒、チャールスがタックルの連発から体固め、2本目は4分52秒、草津がパイルドライバーから体固め、決勝の3本目は4分4秒、草津がバックドロップ・ホールド気味の原爆固めで取り、2−1で草津が初防衛を果たしました。

セミファイナルはロビンソンと小林の2度目のシングルマッチでの対戦が45分3本勝負で組まれました。1本目は13分16秒に体固め、2本目は7分1秒逆エビ固めでロビンソンが2−0でストレート勝ち。

4月24日は埼玉県熊谷市民体育館(観衆1,700人発表)からの生中継が予定されていましたがTBSが春闘の賃上げストライキを起こした為、生中継は中止に。代わりに録画しておいた、小林が生涯初のメインイベントに登場した「オープニング・ワールド・シリーズ」1月8日、鹿児島県立体育館での豊登&サンダー杉山と組んでワルドー・フォン・エリック&ブルドッグ・ブラワー&シュミット組と6人タッグマッチが放送されています。

熊谷大会では、豊登&杉山組のTWWA世界タッグ王座にロビンソン&チャールス組という非常に魅力的なコンビが挑戦。1本目は一度は両チームリングアウトの裁定が下りましたが、これを不服としたロビンソンがレフェリーに暴行を加え10分1秒、判定が覆り日本組の反則勝ち。2本目は2分40秒、杉山がコーナーポスト最上段からのダイビング式雷電ドロップ(ヒップドロップ)からの体固めでチャールスをフォールし2−0のストレート勝ちで3度目の王座防衛。

セミファイナルは草津&田中組がバスター・ダグラス&コーリン・ジョイソン組を2−1で降し、小林はリーズとシングルマッチで対戦し20分時間切れ引き分け。

4月30日は1月3日、日大講堂大会以来の都内ビッグマッチ、東京体育館(テレビ収録、観衆3,000人発表)に初進出。日本プロレスが春の本場所「第10回ワールド・リーグ戦」を開催中、キラー・コワルスキー、ジェス・オルテガ、ターザン・タイラーら豪華メンバーを集め、日本側も前年、日本プロレスに復帰した猪木が公式戦参加、隆盛を極めており満員にするのは厳しかったか…。

メインイベントはヨーロッパ・ヘビー級選手権試合、王者ロビンソンに怪力豊登が挑戦、特別レフェリーは51年9月、力道山がプロレス入りするきっかけとなった在日宗教団体トリイ・オアシスシュライナークラブの招きによる米軍慰問プロレスにボビー・ブランズらと共に来日した往年の名レスラー、アンドレ・アドレー。

1本目は14分39秒、ロビンソンがスープレックスから体固め、2本目は7分25秒、豊登が逆片エビ固めでギブアップ勝ち。決勝の3本目は3分22秒、両者リングアウトの引き分けとなり、ロビンソンがタイトルを防衛しました。

セミファイナルは杉山&草津&田中忠治組がダグラス&ジョイソン&リーズ組を2−1で破り、小林は前英国西部ヘビー級王者チャールスを12分17秒、カナダ式背骨折りでギブアップさせる金星を挙げました。

なお、余談ですがこの日の大会は翌日の5月1日に録画放送され、TBS「TWWAプロレス中継」のゲストに毒舌キャラで知られ、人気の高かったアメリカ帰りのコメディアン、タレントのミッキー安川が登場しています。(この年の8月4日、同じTBS系列で放送された「ウルトラセブン」第44話「円盤が来た」に出演)

5月8日、千葉県船橋ヘルスセンターローラースケート場(観衆3,000人満員発表)からのテレビ生中継では豊登&杉山組のTWWA世界タッグ王座にロビンソン&リーズ組が挑戦、1本目は17分57秒、杉山が雷電ドロップからリーズを体固め、2本目は外国人組が場外で仲間割れし9分、リングアウト負けを取られ、豊登&杉山組が2−0のストレート勝ちで4度目の防衛を果たしました。

セミファイナルは草津&木村組がダグラス&ジョイソン組に2−1で勝利を収め、小林はマンモス鈴木に6分15秒、反則勝ち。ロビンソンは初来日の時から、タッグには不向きでしたか…

5月11日、今シリーズ2度目の横浜スカイホール(テレビ収録、観衆2,700人発表)大会、ロビンソンのヨーロッパ・ヘビー級王座に8日の船橋で仲間割れしたリーズが挑戦。1本目は24分10秒、2本目は14分42秒、ロビンソンがいずれも体固めで取りストレート勝ちで王座防衛。

小林は井上円蔵(マイティ)とシングルマッチで対戦、12分32秒、カナダ式背骨折りでギブアップ勝ちしています。

馬場、猪木といった全国区に知られたビッグネームはピークの過ぎた豊登しかおらず、ネームバリューのある外国人選手もアメリカルートが断たれて呼べなかった国際プロレスはタイトルマッチを乱発。致し方ない面はありますが1シリーズにTWWA世界タッグ、ヨーロッパ・ヘビー級、英国西部ヘビー級のタイトルマッチを各3回ずつ、計9回のタイトルマッチはさすがにやり過ぎでした。

シリーズ最終戦の5月12日、八王子市多摩スポーツセンター室内プール特設リング(観衆2,800人満員発表)大会で小林とロビンソンが今シリーズ3度目のシングルマッチで対戦、1本目は13分40秒、逆エビ固め。2本目は3分56秒にエビ固め、2−0でロビンソンのストレート勝ち。このシリーズはロビンソンの3戦3勝で小林は1本もロビンソンから取ることは出来ませんでした。

最終戦のメインイベントは草津&杉山組がダグラス&ジョニー・イーグルス組を2−0のストレートで破り、豊登&田中組はリーズ&ジョイソン組に2−1で勝ちました。
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