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2022年01月11日06:27

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ストロング小林さん追悼(5)

68年「オープニング・ワールド・シリーズ」でデビュー2シリーズ目となる小林省三は早くも「20世紀最大のレスラー」鉄人ルー・テーズと初対戦しています。1月22日、千葉県体育館(観衆1,500人発表)大会のメインイベントで豊登&小林組vsテーズ&ハンス・シュミット組というタッグマッチ60分3本勝負が組まれました。

1本目は14分55秒、シュミットが豊登を体固め、2本目は4分55秒、豊登がシュミットを片エビ固め。決勝の3本目は5分7秒、テーズがバックドロップで小林を体固めに降し2−1でテーズ&シュミット組が勝利を飾りました。

1月24日、台東体育館からのテレビ生中継4週目(観衆4,800人満員発表)ではテーズのTWWA世界ヘビー級王座に、同時期に来日していたダニー・ホッジが挑戦。第1戦のグレート草津の失神KO負けで予定されていた草津の「4週連続王座挑戦」のシナリオは崩れ、その後挑戦したサンダー杉山、豊登もテーズには歯が立たず、計画されていた大木金太郎の引き抜きも失敗に終わった事から、国際プロレスの所属選手にはもはやテーズへの挑戦者はいなくなり、言わば苦肉の策のマッチメイクでした。

しかし、挑戦者ホッジはジュニア・ヘビー級とは言え屈指の実力者でシューターでもあり、極上の外国人対決となりました。1本目は30分50秒、テーズがフライング・ボディシザースドロップ(空中胴絞め落とし)からの体固めで先制。2本目は16秒という速攻でホッジが後方回転エビ固めで返し1−1。2本目はCMの間に決着がついてしまい、テレビ視聴者をビックリさせています。

決勝の3本目、場外から上がって来たホッジめがけてテーズがドロップキック、しかしこれはホッジによけられて自爆、後頭部を強打してダウンしているテーズにホッジがボディプレス。4分46秒、体固めでホッジが勝ち、ベルト移動。テーズは王座転落、ホッジが第2代王者となっています。

小林はこの日、クラッシャー・コワルスキー(後に「ビッグK」としてアメリカ武者修行時代の小林のマネージャーを務めることになる。)とシングルマッチで対戦、10分39秒、体固めでフォール勝ちを収めました。

新TWWA世界ヘビー級王者となったホッジと小林は1月28日、福島県体育館大会のセミファイナルでシングルマッチ45分3本勝負で今シリーズ2度目の対戦、1本目は14分31秒、エビ固め、2本目は14分56秒、アバラ折り(コブラツイスト)でホッジがストレート勝ちをしていますが、これが当時の実力差でした。しかしデビュー2シリーズ目の新人が、世界王者と30分近く闘ったのは評価出来ます。

TBS体制となって最初のが「オープニング・ワールド・シリーズ」は1月29日、宇都宮・栃木県体育館が最終戦。最終戦のメインイベントは杉山&小林組がテーズ&シュミット組に反則含みで2−0で勝利を飾っています。

また、先の前67年「パイオニア・サマー・シリーズ」でデビューした小林(覆面太郎)、井上末雄(マイティ)に続き、このシリーズでは藤井康行(ヤス・フジイ)、村崎昭男(デビル紫)がデビュー、新人の層も厚くなりました。

シリーズ第2弾となる「ワールド・タッグ・シリーズ」は早くもその2日後となる1月31日、横浜文化体育館(テレビ生中継、観衆1,000人発表)で開幕。

初代TWWA世界タッグ王者チーム、アル・コステロ&ドン・ケント組のザ・ファビュラス・カンガルーズが初来日。来日したカンガルーズは2代目チームで初代はコステロとロイ・ヘファーナンのチームでした。他に前シリーズよりTWWA世界ヘビー級王者となったホッジとブルドッグ・ブラワーが残留、フレッド・カリー、トシ東郷(ハロルド坂田、ブッカーのグレート東郷とはトーゴー・ブラザーズとして全米で悪名を轟かせた)が参戦。

開幕戦の横浜文体からのテレビ生中継ではカンガルーズの王座に杉山&草津組が挑戦。1本目は9分50秒、コステロが杉山をエビ固め、2本目は9分47秒、ケントが草津を体固めに降し、日本組のストレート負け。草津はシングル王座挑戦に続き、タッグ王座挑戦でも実力不足を露呈、醜態を晒してしまうことに…。

この日セミファイナルで日本プロレスで65年4月にデビュー、小林よりはキャリアが上になる若手で進境著しい木村政雄(ラッシャー)がTWWA世界ヘビー級王者のホッジとシングルマッチ45分3本勝負で対戦、1本目は10分55秒、両者リングアウト、2本目は11分54秒、ホッジがコブラツイストでギブアップを奪い2−1で敗れていますが、小林が先シリーズでストレート負けしているホッジを相手に善戦健闘したと言えます。

木村は東京プロレス時代、ジョニー・パワーズ、サニー・マイヤース、ラッキー・シモノビッチと言った強豪外国人勢と対戦経験がありました。

この日小林はブラワーとシングルで対戦、10分20秒、体固めでフォール勝ち。草津がコケたことで、吉原功社長(オーナーである岩田浩氏はプロレス界では素人でありかつ本業の乳業会社の経営もあったことから実務にはタッチせず)のプランとしては杉山、草津、小林、木村の4人プラスベテランでネームバリューのある豊登という「複数エース制」を敷くことを当時から考えていたフシがありました。

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