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2021年12月13日06:08

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ジャンボ鶴田怪物伝説(967)

新日本プロレスとの興行戦争ですが、新日本プロレスは全日本プロレスから遅れること9日後の2月29日(この年は閏年)、後楽園ホールで「ビッグ・ファイト・シリーズ」を開幕させました。

開幕戦の後楽園ホールは2,080人(テレビ生中継、超満員発表)で、メインイベントは猪木&ディック・マードック&越中詩郎組とマサ齋藤&長州力&馳浩組で長州が越中をリキラリアットから体固めに降しています。全日本プロレスの2月20日の同会場での「エキサイト・シリーズ」開幕戦が2,050人(超満員発表)でここは互角でした。

翌3月1日、新日本プロレスは無期限出場停止処分中だったUWFの前田日明に解雇通告を言い渡したと発表しましたが、これについては後述します。

ちょうど1年前の87年2月にフロリダで武藤敬司を襲撃したところから登場する「海賊男」がビリー&ガリーのザ・ガスパーズとして試合に出場、ガスパーズはこれまで乱入を繰り返してきた海賊男と中身は明らかに別人で大型の外国人選手。

結局、乱入ばかりを繰り返し、ストロングスタイル志向の新日本プロレスからソッポを向かれる要因を作った言わば「失敗策」の海賊男を本当にリングに上げて試合をさせることで新日本プロレスは事態の収拾を図ろうとしました。

3月4日、テレビ収録の長崎国際体育館で猪木とビリーのシングルマッチが組まれて9分2秒、ガリー乱入により猪木の反則勝ち。ビリーはそのしわがれた声が不気味で海賊亡霊の雰囲気を醸し出していましたが、両肘を使ったエルボードロップの打ち方に特徴があり、直ぐにカウボーイ・ボブ・オートンと判明しました。 

オートン程の実力者にアイスホッケーのマスクと全身コスチュームで試合をさせる訳ですから新日本プロレスも海賊男の汚名返上には本気だったかと…。パートナーのガリーは2mの長身レスラーで、この時が初来日。後に90年全日本プロレス「世界最強タッグ決定リーグ戦」にランド・オブ・ジャイアンツの片割れとして来日するスカイウォーカー・ナイトロンがその正体でした。(ガリーは途中で降板、87年5月に全日本プロレスにジェイソン・ザ・テリブルとして来たザ・ジャッカルのバリー・ガスパーに交代)

新日本プロレスもこのシリーズ東京での大会場での開催はなく、最大のビッグマッチは3月11日、愛知県体育館大会で、流石に新日本人気の高い名古屋だけに9,150人(超満員発表)を集客。メインイベントはIWGPタッグ王者チームの藤波辰巳&木村健吾組が猪木&マードック組とノンタイトルで対戦しマードックが木村を破って前87年ジャパンカップ争奪タッグリーグ戦で敗れたリベンジを果たしました。

馳浩は高田延彦を18分57秒、ノーザンライト・スープレックスホールド(北斗原爆固め)で破りIWGPジュニア・ヘビー級王座を初防衛。

シリーズ最終戦は全日本プロレスの最終戦、3月11日、後楽園ホールから8日後の3月19日、同じ後楽園ホールでの開催でこちらは2,200人(超満員札止め)発表。全日本プロレスの最終戦が1,750人(満員)発表でこちらは新日本プロレスの勝利でしょう。

メインイベントは長崎大会で反則決着となった猪木とビリーの再戦。結果は11分29秒、猪木が延髄斬りからの体固めで勝ちましたが、ガスパーズは途中で中身がビリーからガリーにすり替わっており、猪木がフォールしたのはガリーでした。判定は覆らず。

馳は越中を19分44秒、ドラゴン・スープレックスホールド(飛龍原爆固め)で破りIWGPジュニア・ヘビー級王座を2度目の防衛をすると同時に2月7日、札幌中島体育センターでのトップオブ・ザ・スーパージュニア決勝で敗れた借りを返しています。

長州軍団vsUWF、小林邦昭&保永昇男組と高田&山崎一夫組の一戦がまた喧嘩マッチとなり、試合は9分43秒、高田がニールキックで保永をフォールしています。高田、山崎は新日本プロレスを解雇された前田に追随するつもりだったのでしょうか…。
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