77年全日本プロレス「世界オープン・タッグ選手権」後半戦の国際プロレス勢の活躍ぶりです。
第8戦、12月10日、仙台・宮城県スポーツセンター(テレビ生中継、観衆6,000人発表)大会では公式戦で馬場&鶴田組vsラッシャー木村&グレート草津組の全日本プロレスvs国際プロレスタッグ頂上決戦が行なわれました。
今シリーズ唯一のテレビ生中継。試合は16分20秒、馬場がカウンターの16文キック2連発からの体固めで草津をフォール。3勝1敗で6点となりました。R木村&草津組は3勝2敗1両リンで同じく6点。
試合後、張り手とチョップ合戦でエキサイトしていた鶴田とR木村をなだめて、フォール負けした草津が3人の手を取って握手をさせていましたが、当時草津のこの行動は「スポーツマンシップに則った素晴らしい紳士的な行動」と高評価を受けました。しかし、日本テレビの全国ネット生中継で「一人だけいいカッコした」という声もあったのは事実でした。
この国際勢の敗戦をテレビで見ていた東京12チャンネル「国際プロレスアワー」の田中元和(たなか げんな)プロデューサーは吉原にクレームをつけたそうですが、吉原は「日本テレビの全国ネットの生中継に我が国際プロレスの選手の試合が放送される意義は大きい」として押し切りました。
この日のメインイベントは大木金太郎&キム・ドク組vsアブドーラ・ザ・ブッチャー&ザ・シーク組の公式戦で、6分38秒、ブッチャーがジャンピング・エルボードロップからの体固めでドクを降しています。
第9戦、12月11日、秋田県立体育館(観衆7,000人超満員発表)ではR木村&草津組はザ・デストロイヤー&テキサス・レッド組との公式戦。
レッドの正体であるレッド・バスチェンは全日本プロレスが旗揚げする前は国際プロレスのレギュラー外国人レスラーでトップ扱い。R木村、草津の両者とは何度も対戦しIWA世界タッグ王座を巡っての因縁浅からぬ相手。
試合は草津が奮起し15分21秒、レッドがフライングメイヤー(首投げ)の為にヘッドロックに来たところを担ぎ上げてアトミック・ドロップからの片エビ固めでフォール勝ち、いみじくもアトミック・ドロップはレッドの正体、バスチェンのフィニッシュホールドでした。これでR木村&草津組は4勝2敗1両リンの8点となり、残す公式戦は12月14日、大阪府立体育会館での大木&ドク組戦1試合のみ。
この日予定されていたドリー・ファンク・ジュニア&テリー・ファンク組vsマイティ井上&高千穂明久組の公式戦はM井上が8月に婚約発表した女優・西尾三枝子さんとの結婚式に辺り、試合を欠場した為、ファンクスの不戦勝となりました。
昭和の時代でしたが、結婚式の方が先に決まっていたということと、対戦しても番狂わせが起きる確率は低かったことから全く反対的な意見は出ませんでした。
第10戦、12月12日、大分県営体育館(観衆4,500人満員発表)では前日挙式をあげたM井上が戦列復帰して大分入り。高千穂と組んで馬場&鶴田組との公式戦。12分39秒、鶴田が高千穂に前方回転エビ固めでフォール勝ちを収めています。馬場&鶴田組は10点。M井上&高千穂組は1点のまま。
R木村は夢のシングルマッチでシークと初一騎討ちを行い、6分反則勝ち。草津はジム・デュランに勝ち。
第11戦は12月13日、高知県民体育館(観衆5,600人超満員発表)大会。
公式戦ではM井上&高千穂組がブッチャー&シーク組の地上最悪コンビと対戦。混成タッグでは荷が重かったか?10分4秒、シークがレフェリーの死角を突いての凶器攻撃からの体固めでM井上からフォール勝ち。
夢のシングルマッチでR木村とドリーが対戦。2年前の75年12月14日、オープン選手権公式戦ではドリーが17分53秒、エビ固めで勝利。今回も10分18秒、バックドロップからの体固めでドリーが完勝してしまいました。
技巧派には脆い一面のあるR木村ですが、あまりにあっさりと負け過ぎの感は否定出来ず、やはり国際プロレスのエース、IWA世界ヘビー級王者ですから10分での負けは情けないと思います。長時間ファイトが得意なドリーですから、30分時間切れ引き分けでもドリーの評価は落ちないですし、負けるにしてもせめて20分以上は引っ張って欲しかったです。草津は試合組まれず休みでした。
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