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2024年04月14日21:25

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フランス製法廷ミステリー『落下の解剖学』

2023年のカンヌ国際映画祭でパルムドールに輝き、先月の米国アカデミー賞でも大いに話題となったフランス映画『落下の解剖学』を見て来ました。

主演のザンドラ・ヒュラーは、こちらも同じくアカデミー賞をにぎわせた『関心領域』にも出演しており、今年の顔と言ってもよい女優です。

【物語】
雪山の山荘で、作家志望だった学校教師が3階から落下して死亡した。
その妻であるサンドラ(ザンドラ・ヒュラー)に夫殺しの容疑がかけられ、裁判が始まる。
夫婦には視覚障害のある11才の息子ダニエル(ミロ・マシャド・グラネール)がおり、彼の証言に世間の注目が集まる中、審理は難航していく。

…「妻が夫を殺したのかどうか」を焦点に、裁判の行方を描いたスリラーです。

「殺した」「殺していない」のどちらにも寄らず、淡々と物語を進める演出がミソ。
白黒の判断は観客にもつかず、2時間32分の映画は終わりを迎えます。

裁判の途上で次々と明らかになる夫婦の実態を目の当たりにする、息子ダニエルの悩む姿が見ていて痛々しい。審理は一応の決着を見るのですが、果たして真実はどうであったか。そこには答えを出さないという監督の演出にはモヤモヤ感が残ります。

未消化なこと甚だしい映画ですが、演者はみんな見事でした。★★★。
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