mixiユーザー(id:6810959)

2021年05月28日23:57

85 view

映画日記『アオラレ』

金曜日は・・・・スリラー映画だ!!

2021年5月28日(金)

『アオラレ』(2021年)
監督:デリック・ボルテ
名駅・ミッドランドスクエアシネマ

前夜の激しい雨がすっかりあがった月曜日の朝。
夫と離婚調停中のレイチェルは、心労もあってかすっかり寝坊をしてしまった。
このままでは、学校の送り迎えをしてるひとり息子のカイルが遅刻してしまう。
急いで車を走らせたものの、月曜日の朝で渋滞だ。
さらには美容師をしてる彼女にとって、とても大事な顧客のご婦人から、約束の時間にやってこないことにお怒りの電話が入る。
そんなこんなで、ふだんにも増してイライラがつのるレイチェルだった。
ところが、このくそ忙しいときに、目の前の車が青信号に変わったのにまったく動こうとしないではないか。
イライラが頂点に達したレイチェルは、“なにやってんだよお、チョーむかつく!!”とばかりに、怒りにまかせて盛大にクラクションを鳴らしてしまった・・・・

誰が見てもスピルバーグ監督の『激突!』(1973年)の二番煎じ。
わけの分らない怪物に追いかけ回されるといった、いわばホラー映画。
ただし、本作では怪物の正体が分っている。
『激突!』のときは、追いかける側の正体が分らないから余計に怖い、というのが公開当時のもっぱらの評だった。
いっぽうの『アオラレ』は、ラッセル・クロウ扮する追いかける側の正体はまるわかり。ことの善し悪しは別として、執拗に一介の主婦を追い回す彼の心情が分らないこともない。
『激突!』から50年近くの月日が流れたというのに、世の中が良くなるどころか、だんだんとタチが悪くなってきてる。
正直なところ、ラッセル・クロウの怒りに、ちょっとばかり共感してる自分がいるのだ。

『激突!』の舞台がほとんど何もない荒野の中だったが、『アオラレ』は都会が舞台。50年前とちがって、今はスマホがあるのだから、通報すれば警察がすぐに駆けつけるはず。
といった、作劇上の難問を、作り手たちがどうやってくぐり抜けていくかも見どころ。
90分という最適な上映時間。これ以上長くなると確実にボロが出る。
ラッセル・クロウに反撃する主婦が、まるで「キング・コング」だったのには、大喝采。
ということで、大きな声では言えないが、『激突!』より面白かった。


9 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2021年05月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     

最近の日記