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2024年05月23日20:22

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映画日記『碁盤斬り』

2024年5月23日(木)

『碁盤斬り』(2024年)
監督:白石和彌
名駅・ミッドランドスクエアシネマ

理不尽な濡れ衣によって彦根藩を追われ、いまはひとり娘のお絹と江戸の貧乏長屋で暮らしている浪人・柳田格之進が主人公。
いまは市井の人びとと趣味の碁を打ちながら静かに暮らしている格之進のもとに、ひとりの彦根藩士があらわれる。
藩士は、格之進を陥れ、彼の妻を自害に追いやった張本人の名を告げる・・・・

長屋暮らしの貧しさに家宝の本差はすでに売り払い、いまは脇差ひとつの格之進だったが、たとえ落ちぶれても武士は武士、我が身の降りかかった汚名を晴らすため脇差ひとつで仇敵を追いつめていく復讐譚に、父と娘の情話が織り込まれる。
傑作というわけではないが、払ったチケット代分は十分楽しめた。
画像を粗くした回想シーンや、スクリーンいっぱいに広がるススキの原っぱ、斎藤工のスッテンコロリンと、いずれも見せ方に色々と工夫していて印象に残る。
そして、意外といっては失礼だが、草なぎ剛のズラがとても似合っていた。
仇敵を追う道中でのひげ面はいただけなかったが、ふだんの小ぎれいにした侍姿はなかなかのもの。
その姿はもの静かではあるが、見ようによってはぞっとするよな冷たさを感じる。
草なぎ剛という人は悪役もできるとおもった。
たとえば、もしも菊池寛の「忠直卿行状記」を彼が演じるのなら、ぜひとも見たいものだ。

先々週見た『鬼平犯科帳 血闘』に続いて本作と、このままコンスタントに時代劇が続くことを願うばかり。



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