映画日記　『空海』

２０１９年１０月２４日（木）

『空海』（１９８４年）
監督：佐藤純彌
岐阜柳ヶ瀬・ロイヤル劇場

世に弘法大師の名で親しまれている真言宗の開祖・空海の少年時代から入定までを描く。
北大路欣也が空海を演じた。当時４１歳の男盛りだ。
森繁久彌や丹波哲郎に加藤剛、小川真由美、室田日出男、石橋蓮司らが脇を固める。
途中で１０分の休憩をはさむ、上映時間３時間の超大作だった。
じつは、こんな映画があったなんて、まったく知らなかった。
どんな映画なのか見当もつかない。
興味津々で見たのだが・・・・

正直、真言宗の信徒でなければ、ありがたみのない映画だ。
空海が最初から最後まで立派に描かれている。
つまり、ドラマチックなところがない。
空海がどん底の辛酸をなめたうえで、天から射し込むひとすじの光明に悟りをひらくみたいな展開だったら見ごたえがあったかもしれない。
ドラマチックといえば、小川真由美が絶妙に演じた薬子（くすこ）という嫌な女の、ドロドロとした話がもっと見たかった。

次週のロイヤル劇場には親鸞が登場する。
いちおう葬式や法事は真宗なのだが、見ようかどうか悩ましいところだ。