映画日記『少女ムシェット』

２０２２年７月２６日（火）

『少女ムシェット』（１９６７年）
監督：ロベール・ブレッソン
シネフィルＷＯＷＯＷ【録画】

少女ムシェット１４歳、学校に行けば「へんな子」と同級生たちからいじめられ、教師からも冷たい仕打ちを受け、腹いせに級友たちに泥を投げつけてはうっぷん晴らす毎日、しかも家では暴力的な父親と寝たきりの母親とピーピーとよく泣く赤子の弟が待っている。
楽しいことなんかなにもない。
ところがある雨の晩、森の中で迷ってしまったムシェットは密猟者と出会い、その夜関係を持ってしまい・・・・

昨日見た『ラルジャン』に続き、ひどい話。
中学生の頃に見たら、確実にトラウマになっていたとおもう。
厳しいストーリーの映画を見てると、それでもラストシーンにかすかな希望を感じることがある。また、そういう映画ほど、好感度が高い。
ところが『少女ムシェット』には、ほんとうに絶望しかなかった。
まあ、「かすかな希望」なんか、実際はどこにもないのが現実だ。
決して「好きな映画」とは言えないが、映画を見て浮かれているだけでは駄目だろうと、冷や水を浴びせられた気分。
ときどきはこういう映画を見たほうがいい。
あくまでも、ときどきね。