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2019年06月10日00:54

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本●「韓国・サハリン鉄道紀行」

本●「韓国・サハリン鉄道紀行」(文春文庫)
宮脇俊三:著

読了。

古本屋で見つけた1冊。
来月に北海道へJR線の乗りつぶし旅行を計画している。
今から気分を盛り上げようと、敬愛する鉄道紀行作家・宮脇俊三の本を読んでいる。
本書は、読むのが4回目となる宮脇俊三のデビュー作「時刻表2万キロ」と併せて読みはじめたが、ページが薄かった分、早く読み終えた。

タイトル通り、宮脇俊三が韓国とサハリン、つまり戦前の樺太を鉄路でたどる紀行文だ。
30年近く昔に書かれたものなので、今の韓国やサハリンの世情とは大きく異なっている。
この頃、韓国を訪れる日本人男性といえば、誰もが「キーセン」目的と見られた時代だ。
背景のひとつには、当時は日韓の経済格差が歴然としていたことがある。
戦前生まれの著者にとって、サハリンへ渡り、しかもかつての国境だった北緯50度を鉄道で越えることなど夢のまた夢だったという。
それが、ソ連でペレストロイカが始まったことで可能になった。
楽しみで鉄道に乗ることひとつにも、世界の政治や経済の動きが反映されるものだと、感心した。

へえー、と思ったことがひとつ。
韓国のお酒といえば、「JINRO」や「鏡月」といった甲種焼酎と、マッコリがすぐに思い浮かぶ。
なかでも、「JINRO」はコンビニでも売ってるので、自宅でよく飲んでいる。
ところが本書を読んでたら、韓国にも「日本酒」があるというくだりに出くわした。
その部分を書き写すと、

「韓国では米でつくった清酒を「正宗」(チョンジョン)と呼び、味がよく、広く愛飲されているが、そのなかで慶州特産の「法酒」は最高級だという。モチ米を使うのだそうだ」

とある。
さて、飲んだ感想はといえば、

「冷やの法酒を口にふくむ。馥郁たる香り、さらりとした味、こんなにうまい日本酒は飲んだことがないような気がする」

呑兵衛の宮脇俊三が言うのだから、うまい酒なのだろう。
アメリカや北欧のどこかで「日本酒」が作られているのは、なにかの本で読んだことがあったが、まさか韓国でも作られていたとは、まったく盲点だった。
さっそく「法酒」を検索してみたら、慶州法酒というのが出てきた。
アマゾンや楽天で900ml1本が3,200円〜4,000円程度だった。
アルコール度数14%、画像を拡大すると化粧箱にうっすらと「純米酒」の文字が見えた。
法酒かあ、気になるなあ。



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