全日本プロレスとの興行戦争ですが、全日本プロレスは新日本プロレスの81年「ブラディ・ファイト・シリーズ」が開幕する前日の8月20日後楽園ホールから「スーパー・アイドル・シリーズ」が開幕。
ミル・マスカラス&ドスカラス組のマスカラス・ブラザーズ、前半戦特別参加のリッキー・スティムボート、新日本プロレスから移籍のNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王者チャボ・ゲレロ、8月9日まで国際プロレスの最終シリーズとなった「ビッグ・サマー・シリーズ」に参戦していたジプシー・ジョー、ジノ・ヘルナンデス、ドクトル・ワグナー、アニバルの外国人レスラーが参加。
前半戦の目玉は「第2回PWF杯争奪タッグ・トーナメント」でマスカラス兄弟、リッキー&チャボ組、天龍&ロッキー羽田組、ジョー&ヘルナンデス組、アジア・タッグ王者チーム石川隆士&佐藤昭雄組、グレート小鹿&大熊元司組、ワグナー&アニバル組の7チームがエントリー。
開幕戦、8月20日後楽園ホール(テレビ収録、観衆3,000人超満員発表)大会はメインイベントは15人参加のスーパーヘビー級バトルロイヤルで決勝ではドスカラスが既に退場になっていたマスカラスのアシストでジョーを片エビ固めで破り優勝。
セミファイナルでマスカラスはヘルナンデスとシングルマッチ45分1本勝負で対戦。ダイビング・ボディアタックからの片エビ固めで快勝しています。
セミ前はPWF杯争奪タッグ・トーナメント1回戦45分1本勝負、石川&佐藤組vsワグナー&アニバル組の一戦で石川の相撲タックルから佐藤がワグナーをエビ固めで丸め込み3カウント。準決勝に進出。
ジョーの全日本プロレス登場第1戦は何と御大馬場とのシングルマッチ45分1本勝負、ヘルナンデスが角材を持って乱入し馬場を攻撃して馬場の反則勝ちとなりましたが馬場は角材を奪ってジョーの脳天を一撃、角材は折れましたがジョーはケロッとしていました。
鶴田&ドスカラス組vs天龍&リッキー組のタッグマッチは30分時間切れ引き分け。チャボの全日本プロレス第1戦は伊藤正男に片エビ固めでフォール勝ちしています。
第3戦の8月22日後楽園ホール(テレビ収録、観衆3,400人超満員発表)大会。私はこの興行は生観戦しています。
メインイベントは夢のスーパーアイドル対決、マスカラスとリッキーがシングルマッチ60分3本勝負で対戦。1本目はマスカラスがダイビング・ボディアタックから片エビ固め、2本目はリッキーがマスカラスのダイビング・ボディアタックを受け止めてクルリと体勢を入れ換えて片エビ固め、決勝の3本目はマスカラスが掛けたコブラツイストで両者リングアウトとなり1−1で引き分けましたが、そこへジョーとヘルナンデスが乱入して2人に攻撃。
そこで対戦していたマスカラスとリッキーが手を組んでタッグチームを結成、急拠、ジョー&ヘルナンデス組とのスペシャルボーナストラックタッグマッチ時間無制限1本勝負が実現、マスカラスとリッキーがダブルドロップキックをヘルナンデスに決めて僅か1分48秒、マスカラスがヘルナンデスを体固め。
今の時代なら上質なエンターテインメントとして観客は大喜びかと思われますが、昭和のこの時代は敵対していた者同士が急に手を組むなどは珍しく反応は今ひとつでした。
セミファイナルは馬場&鶴田&ドスカラス組がチャボ&ワグナー&アニバル組と6人タッグマッチ45分1本勝負で対戦、ドスカラスがワグナーをウラカンラナでフォールしていますが、馬場とアニバルが初対決。身体のサイズが4割位違い噛み合わず。馬場にとっては小さいメキシカンと対戦するというのは拷問みたいなモノでした。
セミ前のPWF杯争奪タッグ・トーナメント1回戦45分1本勝負は小鹿&大熊組の極道コンビとジョー&ヘルナンデス組が対戦、ジョーがコーナーポスト最上段からのフライング・ニードロップからの体固めで大熊を破っています。
第8戦は8月28日馬場のお膝元、新潟県三条市厚生福祉会館(テレビ収録、観衆3,400人満員発表)大会。
メインイベントは第2回PWF杯争奪タッグ・トーナメント優勝決定戦60分3本勝負、1回戦はシード、準決勝で石川&佐藤組を破ったマスカラス・ブラザーズと1回戦で天龍&羽田組、準決勝で石川&佐藤組を破ったジョー&ヘルナンデス組の対戦となりました。
1本目はチャボがドスカラスをジャーマン・スープレックスホールド、2本目は場外のチャボにドスカラスがトペ・スイシーダを放ちドスカラスがチャボにリングアウト勝ち。決勝の3本目はマスカラスがダイビング・ボディアタックからのエビ固めでチャボから決勝フォールを奪い、2−1でマスカラス・ブラザーズが2年連続優勝を果たしています。
セミファイナルは馬場&鶴田組がジョー&ヘルナンデス組とタッグマッチ45分1本勝負で対戦、鶴田がヘルナンデスを片エビ固めで降しました。
このシリーズ、ヘビー級のヒール外国人がジョーとヘルナンデスしかおらず、ジョーはヘビー級外国人のエースと呼ぶには小粒であり馬場、鶴田はマッチマークに非常に苦労するのでありました。(この項続く)
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