77年新日本プロレス「闘魂シリーズ」最終戦、10月6日、埼玉県草加市ヤコウスケートセンタープール場(観衆2,400人発表)大会。
ストロング小林はメインイベントに出場、猪木とのニュー・ゴールデンコンビで、ブラックジャック・マリガン&ザ・ハングマン組と対戦。
1本目は15分21秒、猪木がハングマンに反則勝ち、2本目は4分43秒、猪木がハングマンを体固めで破り、反則含みながら猪木&S小林組のニュー・ゴールデンコンビが2−0のストレート勝ちを収め、最終戦を白星で飾りました。
セミファイナルは長州力とスタン・ハンセンのシングルマッチ45分1本勝負で、5分59秒、体固めでハンセンのフォール勝ち。
坂口征二はセミ前でペッツ・ワトレーを7分21秒、逆片エビ固めで破り、星野勘太郎はジョン・ハリスを8分34秒、体固めで降しました。藤原喜明とソニー・キングのシングルマッチは9分26秒、体固めでキングがフォール勝ちを収めています。
ハンセンが初の外国人エースを務めたシリーズでしたが、猪木のNWFヘビー級、坂口&S小林組の北米タッグの2大王座に挑戦、猪木とのNWF戦以外はフォール負けなしと立派にエースとしての重責を担ったと言っていいでしょう。
マリガンは当初は外国人エースとして予定されていたものの、その大味な試合ぶりが猪木の好みには合わなかったか、メイン出場も少なく、ハンセンとエースを入れ換えられてしまいました。北米タッグ王座への挑戦権もハンセンに横取りされ不運な面はありましたが、ハンセンと仲間割れし、傷心のまま帰国の途についています。
ハングマンは、スーパー・デストロイヤー(75年)、タワーリング・インフェルノ(76年)と全てキャラクターを変えての来日でしたが、リング上での勝敗は抜きにして、試合運びが上達、今までの中では一番出来が良かったと思います。
初来日のロディ・パイパーは23歳と若かったものの、試合運びはベテランらしく、自らゲームメイク出来る巧さを持ち、メインイベントのタッグマッチに頻繁に登場、ハンセン、マリガン、ハングマンの上位陣のパートナーとして重用されました。9月22日、会津大会では猪木とテレビマッチのセミファイナルで対戦、猪木の評価も高かったと思います。
キング、ワトレー、ハリスはついに1度もテレビに登場することなく終わりました。おそらく華がなさ過ぎたのでしょう。キングは最後の来日、ハリスはこの時1度きりの来日となりましたが、ワトレーはこれより12年後、元号が平成に変わった89年に全日本プロレスの「サマー・アクション・シリーズ2」に12年ぶりに再来日。
タイガー・コンウェイ・ジュニアとの「ジャイブ・トーンズ」として軽妙なダンスを披露しながらの入場でファンを沸かせています。
前回書いた通り、シリーズ終了後の10月25日には日本武道館で「格闘技世界一決定戦」(テレビ収録、観衆13,500人満員発表)が開催され、猪木vs元プロボクシング世界ヘビー級8位のチャック・ウェップナーと坂口とモントリオール五輪柔道重量級銅メダリスト、バッファロー・アレン(アレン・コージ)の柔道ジャケットマッチの2大格闘技戦が行われています。
試合は共に3分10ラウンド、柔道ジャケットマッチは特別レフェリーをウィリエム・ルスカが務めました。5ラウンド2分7秒、坂口が送り襟絞めでアレンをギブアップさせて元柔道日本一の実力を見せつけています。
メインの猪木vsウェップナーは、猪木がウェップナーのラビットパンチ(後頭部へのパンチ)の連打を浴びて苦戦しましたが、延髄斬りの原型といえる回し蹴りをウェップナーに見舞いました。
右足はウェップナーに頭をすくめて避けられてしまいましたが、左足がウェップナーの後頭部にヒット、これでダメージを受けたウェップナーを一気に逆エビ固めに捉えて6ラウンド1分35秒、猪木がギブアップ勝ちを奪っています。
この大会は翌10月26日午後7時30分からの「水曜スペシャル」で録画中継されました。
全日本プロレスとの興行戦争ですが、越谷市体育館が新日本プロレスの「アジア・チャンピオン・シリーズ」最終戦8月1日と全日本プロレス「サマー・アクション・シリーズ2」開幕戦8月13日が12日差、新日本は坂口&マサ齋藤組vsタイガー・ジェット・シン&上田馬之助組、S小林vsブラック・ゴールドマン、長州vsエル・ゴリアスで2,300人発表。
全日本はミル・マスカラスがセミファイナルでロッキー羽田を破り、メインは馬場&ザ・デストロイヤー組vsタンク・パットン&スウェード・ハンセン組で2,400人発表、100人差で全日本が上回りましたが水増し発表の範囲内で互角。
田園コロシアムは全日本が8月25日、鶴田vsマスカラスのUNヘビー級選手権試合(1−1から鶴田のリングアウト勝ちで2度目の王座防衛)が6,200人発表、新日本は3日後の8月28日、猪木&坂口組vsハンセン&ハングマン組、長州vsマリガンで4,400人発表、新日本は通常のノーテレビ興行であり、田コロは全日本の圧勝。
愛知県体育館は新日本が9月2日、猪木vsハンセンのNWFヘビー級選手権試合をメインに7,200人、全日本は「ジャイアント・シリーズ」第3戦、鶴田に「狼酋長」ワフー・マクダニエルが挑戦したUNヘビー級選手権試合(2−1で鶴田が3度目の防衛)がメインで4,100人で名古屋は新日本が大差をつけての勝利。
大阪府立体育会館は新日本が9月29日、坂口&S小林組vsハンセン&ハングマン組の北米タッグ選手権試合をメインに5,100人発表、猪木は不参加。全日本は10月5日、馬場vs大木金太郎のPWFヘビー級、アジア・ヘビー級のダブルタイトルマッチ、7月28日、品川スポーツランドの鶴田戦から急所攻撃を連発しヒールモード全開の大木と馬場の遺恨試合は大人気を呼び7,500人の超満員発表、おそらく、全日本旗揚げ後の府立で最も客を集めたかと思われます。
試合は17分37秒、両者リングアウトの引き分け。大阪のファンはタイトルマッチより遺恨試合が好きで大阪は全日本が完勝しています。
※観戦チケットをアップ致しました。
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