73年7月9日、国際プロレス「ビッグ・サマー・シリーズ」大阪府立体育会館大会メインイベント、日本人同門同士の初の世界戦、ストロング小林にラッシャー木村が挑戦したIWA世界ヘビー級選手権試合は2−1で小林が勝ち24度目の王座防衛に成功しました。
試合後、ベルトを防衛した小林が放送席に座り、TBSの新村尚久アナウンサーの勝利者インタビューを受けましたが、前回からの続きです。
新村アナ「そうしますと、今回は小林さんの思い通りの試合は出来ました?」小林「いや、思い通りではなかったです、やっぱ。」
新村アナ「最後にですね、バックドロップにいきましたが、決まったかと思ったんですけど木村選手にロープを蹴られたでしょう?」小林「はいはいはい。」
新村アナ「それで、もう一回バックドロップにいきましたでしょ?あの時決まった瞬間の小林さんの気持ちっていうのはどうでしたか?」小林「えっと…、まあ嬉しいのは嬉しかったですけど、何かホッとした気持ちの方が強かったですね。」
新村アナ「ホッとした気持ち?」小林「うーん…」
新村アナ「さあ、これで24回の防衛をですね、木村選手に勝ってした訳ですけど、今後の小林選手がこれから一番精進しなきゃいけないという点、一番考えていらっしゃる点というのはどういうところですか?」
小林「そうですね。僕は汗(の量)が多いもんですからね、試合前の練習でもこれ以上の汗をかいちゃうんですよね。だから、やっぱ、汗を少なくするっていうのは体質的に無理ですからね。これは治らないと思うんですよ。だから人一倍のスタミナを付けてですね、これは考えてですね。」
新村アナ「心掛けてもらってですね、まあ、暑かったから大変だったと思いますけど、これからも防衛回数を重ねていい試合をやって下さい。どうもありがとうございました。」小林「ありがとうございました。」
大阪大会その他の試合の模様です。セミファイナルはグレート草津&地元大阪出身(福島区)マイティ井上組がダスティ・ローデス&ディック・マードック組のテキサス・ジ・アウトローズとタッグマッチ45分3本勝負で対戦。
1本目は14分42秒、マードックが井上を体固め、2本目は4分23秒、井上がマードックをエビ固め、決勝の3本目は5分43秒、井上が場外乱闘からエプロンに上がって来たマードックに、リング内からフライング・ショルダータックルを決めてリングアウト勝ち。地元の井上がリングアウト含みながら難敵アウトローズから2本奪って2−1で草津&井上組が勝利を飾りました。
金網デスマッチでアニマル浜口はバディ・ウォルフと対戦、19分12秒、浜口がカウントアウト勝ち。日本人同門同士の世界戦がメインのこの興行で金網デスマッチをやらなければならない意味というのはほとんどないと思います。
田中忠治とスカンドル・アクバのシングルマッチは6分51秒、体固めでアクバの勝利。リック・フレアーは松本勝三とシングルマッチで対戦し7分54秒、逆エビ固めで敗れました。
7月10日、岡山武道館(テレビ収録、観衆2,000人発表)大会。メインイベントは草津とアクバの金網デスマッチで15分50秒、草津が足4の字固めでギブアップ勝ち。
前日激闘を繰り広げた小林と木村がタッグチームを結成、ローデス&ウォルフ組とタッグマッチ45分3本勝負で対戦、1本目は11分28秒、小林がウォルフを逆エビ固め、2本目は6分52秒、木村がローデスを逆エビ固めでギブアップさせ、逆エビ固めの競演で小林&木村組が2−0のストレート勝ちを収めています。
浜口とマードックのシングルマッチは16分3秒、両者リングアウトの引き分け。このあたりはマードックの「ムラッ気」が出たか?寺西とフレアーのシングルマッチは18分56秒、体固めで寺西がフォール勝ち。
シリーズ最終戦、7月16日、広島県備後庄原市(現在の備後市)庄原実業高校体育館(観衆3,000人発表)大会。
メインイベントは小林&木村&草津組という国際プロレスの豪華最強トリオが実現、ローデス&マードック&ウォルフ組と対戦、1本目は1分20秒、日本組の反則勝ち、2本目は4分30秒、マードックが小林を体固め、決勝の3本目は3分51秒、小林がマードックを片エビ固めに決めて2−1で小林&木村&草津組に軍配が上がっています。
セミファイナルは井上とアクバのシングルマッチで13分55秒、回転エビ固めで井上の勝利。アクバはこれが最後の来日となりました。
フレアーは初来日シリーズの最終戦は寺西と対戦、15分32秒、体固めで敗れました。このシリーズのフレアーはランクは最下位でしたが、6月26日、秋田県大館市民体育館でメインイベントで木村と金網デスマッチを行い、17分50秒、カウントアウトで敗れていますが健闘をしました。
また、エース小林とは7月12日、大分県高田市営球場(観衆4,000人満員発表)でシングルマッチで一度だけ対戦、12分1秒、体固めでフォール負けを喫しました。昭和の時代は「日本帰りは出世する」という外国人レスラーのジンクスがありましたが、まさにそれを実践してみせた一人でした。
このシリーズに凱旋帰国した浜口と先の「ダイナマイト・シリーズ」に凱旋帰国した大磯武とのシングルマッチは13分10秒、両者リングアウトの引き分けに終わっています。
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