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2020年10月22日10:32

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山の再生(その2)

山の再生(その2)
低林林業と奥山林業の区別を!
私たち京都大学山岳部の先輩であるも四手井綱英さんは森林学の大家であるが、四手井綱英さんがその著書「森林はモリやハヤシではない(2006年6月10日、ナカニシ出版)」のなかでおっしゃっている。森林とは単なるモリやハヤシではない。頂上までぎっしりと森林に覆われた山のことである。そこには,本来,神がおられるのだ。私は,そういう森林の生態系を人工林で壊してしまうことは神を冒瀆する以外の何ものでもないと思う。早急に奥山を本来の森林に改修しなければならない。本来の森林とは人工林でなく,伐採後も天然更新でなければならない。植林をしてはならないのだ。  問題は伐採の費用とその費用負担の問題だが,私は,現在の間伐に対する助成制度をもとに若干の見直しをすれば良いのではないかと考えている。
 なお,念のため言っておくと,奥山林業のあり方としては,天然更新が原則で手入れはしないのである。管理費が要らないということだ。木が大きくなってくると,もちろん用材としての価値が出てくるので,一山いくらで買いにくる人が出てくる。そのときに売れば良いのである。要するに,奥山は財産として持っていて,買い手がついたときに売れば良いのである。四手井さんの考えによれば,それが本来の奥山林業であって,低林林業とはそもそも考え方が違うべきなのである。もちろん低林林業も,人工更新を行わず,萌芽更新を原則とする。したがって,奥山林業も低林林業も,現在のスギやヒノキの人工林を,択伐を進めながら逐次広葉樹に切り替えていく訳だが,伐採後の人工植林という考えを捨てなければならない。そうでないと森林生態系は本来のものに戻らない。山は良くならない。それが四手井さんの考え方だ。
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