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2018年11月24日07:49

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100匹目の猿現象

「100匹目の猿現象」について


宮崎県の南部の海上に幸島(こうじま)という無人島がある。

https://washimo-web.jp/Trip/Koujima/koujima.htm



そこには数十匹の野生の日本猿が,以前から生息していた。独創的な「棲み分け理論に基づく今西進化論」で世界的に著名な生物学者,今西錦司京都大学教授が主宰する同大学の動物学教室では,1952年にこの幸島の野生猿の生態研究のために,餌付けを開始した。このフィールドワークには今西教授の門下生である徳田喜三郎,伊谷純一郎両博士が責任者となり,京都大学の動物教室の若い研究者たちがそれに従事した。

 幸島に生息する野生の猿に,研究者たちがこれまでの猿たちの食物であった植物の芽や,つぼみ、果実といった自然のものに替えて,新しく餌付けのためのサツマイモを与え始めた。最初に専従者たちが予想していたより容易に,このサツマイモの餌付けは成功した。この島の野生猿たちは,意外とこのサツマイモを気に入ったようであった。しかし、これらのサツマイモには、砂や泥が付いて汚れたものがかなりあったので、猿たちはそれらを嫌って残すことがあった。

 そのような状況下である日突然,群れの中の生後18ヶ月の若い雌猿が,そのイモを海辺に持っていき,海水に浸けて洗って食べることを思いついた。塩味が付いたイモは、若い雌猿にとってこれまでにない美味なものであったろう。しかも海水に浸けることで、砂や泥の汚れも取れるという利点がある。早速この雌猿は、母親にイモを洗うことを教えた。やがてその食習慣は他の猿にも、非常にゆっくり伝播していった。ここまではごく当たり前の現象である。私たちの社会の中にも見られるように、新しい習慣を頑なに拒絶する猿もいたのである。現在では「100匹目の猿効果」といわれている、奇妙な現象が生じたのは、サツマイモの餌になって6年目のことであった。この100匹目の猿の加入によって、あたかも臨界量を突破したかのように、その日の夕食時にはほとんど全部の猿が、イモを洗って食べるようになったのである。

これが「100匹目の猿効果」である。

脳と波動の法則・宙との共鳴が意識を創る」(浜野恵一、1997年3月,PHP研究所)では、次のように述べている。すなわち、
『 「100匹目の猿効果」といわれている、奇妙な現象が生じたのは、サツマイモの餌になって6年目のことであった。この100匹目の猿の加入によって、あたかも臨界量を突破したかのように、その日の夕食時にはほとんど全部の猿が、イモを洗って食べるようになったのである。

さらに、もっと驚くべきことが同時に起った。海を隔てられている別の無人島の野生猿のコロニーにも、本州の高崎山のコロニーにも、このサツマイモを洗う食習慣が自然発生したのである。後にこれは「100匹目の猿効果」と呼ばれるようになり、いまでは猿以外のものにも、同様な現象例の認められることが、他の科学者によって指摘されている。』・・・と。
この「100匹目の猿効果」という言葉は、イギリスの生物学者であるライアル・ワトソンがその著書(Lifetide-A Biology of theUnconscious)で言い出した言葉である。日本では、1981年、工作舎から「生命潮流」という訳本が出版されている。ワトソンの著書によって、「100匹目の猿効果」は一躍世界的に有名になった。
そこで問題なのは、上の赤字で書いた不思議な現象である。今ではこの不思議な現象を含めて「100匹目の猿現象」とも言われているが、上の赤字で書いたような不思議な現象が京大チームによって観察されたわけではない。ワトソンの創作である。

そこで私は、そういう「100匹目の猿現象」という不思議な現象が実際に起こりうるのかどうか? それを考えてみた。実際に起こりうるのである。
「100匹目の猿現象」について: http://www.kuniomi.gr.jp/geki/iwai/100sarugen.pdf


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