鶴田がついに世界のベルトをその腰に巻いた84年2月23日、蔵前国技館ではダブル・メインイベント第1試合で王者デビット・フォン・エリックの急死により空位となったUNヘビー級王座決定戦が天龍とリッキー・スティムボートとの間で行われました。
リッキーはダイビング・ボディアタック、カンフーチョップなど立体的な攻撃で天龍を攻めにいきましたが、天龍は延髄斬り、ドリルアホール・パイルドライバーで反撃。
正直、両者の試合のテンポが合っているとは言いにくい試合でしたが、天龍がリッキーの一瞬の隙きをついてのコブラツイスト、そのままグラウンド・コブラに移行し、21分13秒、カウント3が入りました。(公式記録はエビ固め)
天龍は元王者テッド・デビアスに前83年10月14日、佐世保市体育文化会館(フォール負け)、10月23日、後楽園ホール(両者リングアウト)に続いてのUNヘビー級王座タイトルマッチ3度目の正直で王座獲得に成功しています。
次期挑戦者には「NWAからの指名」でデビアスが試合前から決まっており、天龍はデビアスと初防衛戦を行うことが決まりました。
シングルベルト初戴冠となった天龍は、タイトルホルダーとなった喜びの一方で、「ジャンボの『お古』のベルトを何で獲りにいかなきゃいけないんだ」という不満の声を漏らしていたのもまた事実でした。
セミファイナルは馬場、石川敬士組vsブルーザー・ブロディ、スーパー・デストロイヤー1号組。1号はスコット・アーウィンの変身ですから80年6月29日、カナダ・トロント・メープルリーフガーデンで馬場、鶴田組のインターナショナル・タッグ王座に挑戦(2−0で負け)したチームです。
シリーズ一番のメイン会場での露払い的マッチメークをブロディが不快に思っていたことは想像に難くなく、9分11秒、ブロディが石川をキングコング・ニードロップからの体固めで圧殺しています。
セミ前に行われたのがチャボ・ゲレロのNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座にマイティ井上が挑戦した一戦。
チャボと同等かもしくは上回る試合巧者であるM井上だけに今度こそベルト獲得するかと思われましたが、チャボが執拗にM井上の足を攻撃、リング中央での足4の字固め。
M井上は意地でもギブアップせずに耐え抜きましたが、自力で外せることも出来ず、ロープエスケープも難しくこれ以上の試合続行は困難と判断したレフェリーが17分1秒、試合終了のゴングを要請。レフェリーストップによりチャボの防衛となりました。
阿修羅・原、マジック・ドラゴン、渕正伸組とアレックス・スミルノフ、スーパー・デストロイヤー2号、ジェリー・モロー組の6人タッグマッチは8分45秒、両チームリングアウトのドロー。
今シリーズ終了後にメキシコ遠征が決定している越中詩郎と三沢光晴は壮行試合としてシングルで対戦。6分31秒、越中がエビ固めで三沢を破り、先輩としての意地を見せました。
この大会は2月25日午後7時30分から「土曜トップスペシャル」で90分枠で録画中継され、サイドリポーターを元全日本プロレス中継の実況である徳光和夫アナウンサーが務めていました。
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