宇宙との一体感(その4)
NHKのEテレ「こころの時代」という番組 の要点(その3)。
金光: 確かに人間が生きているというのは、大体人間が考えるからその通りになるんじゃなくて、思いというのは、後で勝手にポコポコ湧いてくるもんで、事実は先に ドンドン展開して、それこそ昔の言葉ですけれども、「諸行無常(しよぎようむじよう)」というか、常に変化するというのが、私たちが生きている現実の姿の ようでございますね。
枡野: 現実であり、世の中の真理なんですね。大宇宙の真理だと思うんですよ。
(中略)
金光: そうなってくると、道場で坐禅なさるのと、現実の庭造りとは別々のものじゃないわけですね。
枡野: 別ではないんです。例えばですね、庭で非常に有名な禅僧である夢窓国師が、
山水(さんすい)に得失(とくしつ)なし
得失は人の心にあり
ということをおっしゃっているわけです。得することも、損することも、山水あずかっていれば何もないんですよと。
金光: 自然のままですから。
枡野: それはそれを扱う人の心の持ち方にあるんだと。ですからこの山水そのものに、山水と、いわゆる仏道修行する人を、別だと考えてはいけないんだと。それが同じと思う人が真の仏道修行者だということを、夢窓国師がおっしゃっているんですね。まさにその通りなんですね。
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