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2019年11月26日23:16

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潜水服は蝶の夢を見る


『潜水服は蝶の夢を見る』
ツボを割ってカンバスに張り付け絵を塗ったの直に見てもさっぱりで、シュナーベルよりもサーレのユーモアの方が好きだったけれど、この作品を観て俄然とシュナーベルの絵画作品にも関心を持つようになった。この作品、シュナーベルの映画作品の中でもやはり俄然おもしろい。崩れる氷山や虫のショットのインサートやオーヴァーラップする人の動きやらの取入れが印象にあるけど、主観によるストラクチャー的なものであるがゆえに絵画的なセンスってところ、他の、いわゆる映画的なものと違うな、という記憶であるが、今回観ると、その主観的なものであるがゆえに感情移入をさせる感覚、やはり映画的ではあるな、となる。冬がイメージさせるものあっての鬱なとこある記憶だったけれど、今回観ると、夜になるまえにやミラルのシリアスな感覚と違い、もっとバラ色な印象を持つ。病院のなかでもエル誌のときと同じように華やかに女性たちに取り囲まれている。明るさもたらせるのは主人公の資質によるものでもある。主人公の皮肉屋にしてヒップスターなセンスによって、オーディエンスの気持ちを落ち込ませることはない。それは著者である主人公のその文章がそうさせているところもあろうが、実在する人物を常に表すシュナーベル、彼自身が描くその人物像というものも、彼の絵画と同様に、その色彩はなやかさ生んでいるのだろう。もちろん好演するマチュー・アマルリックの存在も大きいが、シュナーベルは著者である主人公ドミニック・ボビーの写真を使わずアマルリックの映画作品も含めたアマルリックの青年時代や少年時代の写真を使用していて、シュナーベル自身の作品がここには在ること印象付ける。そこがまたおもしろい。ジャンピエールカッセルが神父と土産物屋の親父2役を演じ、記憶の順番は逆なのにデジャブするとこも笑える。トム‣ウェイツなどの音楽の入れ方も気分をメランコリーにさせるではないものがある。上映時間も90分だろうか、コンパクトによい。生きていることのロマンスをも俄然感じさせてくれる。でもそれが、シュナーベルがもっとも表したいことなのだろうな。やはり好きな作品である。


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