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2024年12月21日07:14

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【特別編】マイティ井上さん追悼(23)

マイティ井上が全日本プロレス内で確固たるポジションを築くことになる「全日ジュニア」の黎明期にあたるのがこの82年。それまでも、74年12月5日日大講堂で鶴田が減量してケン・マンテルのNWA世界ジュニア・ヘビー級王座に挑戦し1−1から引き分け。

井上自身も国際プロレス時代の75年12月11日日本武道館で行われた「力道山13回忌追善特別興行」でかつての師匠、国際プロレス創業者の一人であるヒロ・マツダのNWA世界ジュニア・ヘビー級王座に挑戦、2−1で敗れています。

新日本プロレスの藤波辰巳がWWWFジュニア・ヘビー級王者として凱旋帰国、「ドラゴンブーム」を巻き起こした78年5月11日大阪府立体育会館ではネルソン・ロイヤルにアル・マドリルが挑戦した外国人同士のNWA世界ジュニア・ヘビー級選手権試合が実現、ロイヤルが勝利を収めています。

大型の選手が多く、馬場の方針でジュニアの選手にスポットがあたることが少ない全日本プロレスのリングですが、81年4月、新日本プロレスのリングにタイガーマスクが登場し一大ブームを呼ぶとさすがに馬場もジュニアを無視出来なくなりました、

81年5月、アブドーラ・ザ・ブッチャーの新日本プロレス移籍に端を発した新日本プロレスと全日本プロレスの引き抜き抗争の中で、8月の「スーパー・アイドル・シリーズ」に新日本プロレスの管理下にあったかNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座のベルトを持ったままチャボ・ゲレロが全日本プロレスヘ移籍。

チャボのNWAインタージュニア王座にはアニバルとの挑戦者決定戦を制したドスカラスが9月7日広島県福山市体育館で挑戦。1−1から両者リングアウトの引き分けでチャボが防衛に成功しています。

しかし、この時チャボに挑戦者として立ち向かうことの出来る人材は全日本プロレス所属レスラーにはいませんでした。

馬場はチャボヘの挑戦者に、前80年9月に西ドイツ、ハノーバートーナメントヘの参加を皮切りにプエルトリコ、アメリカと転戦していた海外武者修行中の大仁田厚と渕正信を挑戦者候補に選びました。馬場は渕を推しましたがテリー・ファンクから大仁田をプッシュせよと助言があり、結局、大仁田にチャボヘの挑戦者として白羽の矢が立てられた訳です。

翌82年3月7日、ノースカロライナ州シャーロッテ・コロシアムで大仁田はチャボのベルトに挑戦。14分40秒、高角度前方回転エビ固めでチャボを降し王座獲得に成功しました。

新王者となった大仁田はメキシコのEMLLのリングに遠征、4月11日(現地時間)メキシコシティ・アレナ・メヒコでサングレ・チカナに敗れ王座を明け渡しましたが、4月30日同所でチカナを降し王座奪還を飾りました。

大仁田はNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座に返り咲き、ハルコン・オルチス、ドン・ダイヤモンドとメキシコ、フロリダで防衛した後、5月14日後楽園ホールで開幕の「エキサイト・シリーズ」にの中盤戦から凱旋帰国。

開幕戦で井上は阿修羅・原と組んで80年「世界最強タッグ決定リーグ戦」に参加したディック・スレーター&リッキー・スティムボート組と対戦、井上とスレーター、リッキーは初対決。14分2秒、スレーターがコーナーポスト最上段からのダイビング・エルボーバットからの片エビ固めで井上を破りました。

第8戦、5月21日福島県相馬市長友グラウンド特設リングではリッキーとシングルマッチで対戦、7分47秒、片エビ固めでリッキーのフォール勝ち。

第12戦の5月28日北海道・旭川市総合体育館常盤分館から凱旋帰国の大仁田が参戦、ラリー・オーディとのオーストラリアンズで72年6月に日本プロレスに来日したことのあるロン・ミラーとシングルマッチで対戦、4分27秒、バックドロップからの片エビ固めでフォール勝ちしています。

この日からAWA世界タッグ王者チーム、グレッグ・ガニア&ジム・ブランゼルのザ・ハイフライヤーズが特別参加。井上はグレッグ、ブランゼル共に国際プロレス時代に対戦経験があります。

しかし何より国際プロレス時代のアニマル浜口とのタッグは「和製ハイフライヤーズ」の異名を持ち、機動力とスピード、テクニック、空中技ではお手本としていた部分はあるでしょう。

井上は原とのタッグでハイフライヤーズの来日第1戦の相手を務め、10分30秒、ブランゼルが原をエビ固めで破りました。

5月29日北海道・岩見沢市スポーツセンターではスレーターと初のシングルマッチを行い、6分59秒、片エビ固めでスレーターが勝利を収めています。

第16戦、6月1日札幌中島体育センターはハンセン移籍後初の札幌大会とあって9,100人超満員発表の観客を動員、メインイベントでは馬場とハンセンがノンタイトルで3度目のシングルマッチで対戦し、7分42秒、ハンセンがエプロンに上がって来た馬場にウェスタンラリアットを見舞い、リングアウト勝ち。

大仁田はジェイ・ヤングブラッドと国内初のNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座防衛戦を行い、カナディアン・バックブリーカーの体勢から真横に落とすサンダーファイヤーを披露、どこにダメージを与えるのかわからない不思議な技から10分33秒、ジャーマン・スープレックスホールドでフォール勝ちし、3度目のタイトル防衛を果たしました。

第19戦6月4日新潟県長岡市厚生会館(現アオーレ長岡)からNWA世界ヘビー級王者リック・フレアーが特別参加。長岡ではリッキーが王座に挑戦、ノースカロライナ州を中心としたNWAミッドアトランティック地区の黄金カードでしたが、16分21秒、リッキーのダイビング・ボディアタックを首固めに丸め込んだフレアーがタイトル防衛に成功。

井上はこの日は原と組んでハンセン&ヤングブラッド組と対戦、5分40秒、ハンセンのウェスタンラリアットからの体固めに井上が轟沈させられました。

第20戦、6月5日静岡県沼津市民体育館では井上はセミファイナルで鶴田と組んでNWA世界ヘビー級王者フレアー&スレーター組と対戦。

フレアーが初来日した73年6月の国際プロレス「ビッグ・サマー・シリーズ」で井上と対戦していますがグリーンボーイ時代なので参考にはなりません。14分43秒、フレアーが井上を片エビ固めで降しています。

第23戦、6月8日蔵前国技館大会。3大タイトルマッチが行なわれています。メインイベントは馬場のPWFヘビー級王座にタイガー・ジェット・シンが初挑戦し7分11秒、上田馬之助とクルト・フォン・ヘスが場外で介入して、馬場の反則勝ちで13度目の防衛に成功。

フレアーのNWA世界ヘビー級王座には鶴田が挑戦。ジャーマン・スープレックス・ホールドで投げようとした鶴田に対しフレアーはコーナーをキック、共倒れになりましたが鶴田は手のグリップを離さずブリッジ、これは不完全で両者の肩がマットに着きレフェリーはカウント3を数え29分11秒、両者ダブルフォールの引き分けとなりフレアーがタイトル防衛しました。

グレッグ&ブランゼル組のハイフライヤーズが保持するAWA世界タッグ王座にはリッキー&大仁田組が挑戦。大仁田がグレッグをボディスラムに担いだ瞬間、ブランゼルが大仁田の足を掬って倒し15分12秒、上になったグレッグが大仁田を片エビ固めに決めてカウント3が入り、ハイフライヤーズがタイトル防衛を果たしています。

井上は原とのタッグでヤングブラッド&Rミラー組と対戦し10分44秒、井上がRミラーを片エビ固めで降しました。

シリーズ最終戦、6月10日大阪・堺市金岡体育館ではセミ前で鶴田とタッグを組み、グレッグ&ブランゼル組のハイフライヤーズと対戦、17分11秒、両チームリングアウトの引き分けに終わっています。

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