mixiユーザー(id:21258650)

2024年12月03日07:18

356 view

【特別編】マイティ井上さん追悼(5)

77年1月4日東京・日野市多摩健康増進センターでグレート草津&マイティ井上組は前年6月に一度はベルトを奪われたリップ・タイラー&エディ・サリバン組を2−1で破り、IWA世界タッグ王座7度目の防衛に成功、幸先の良いスタートを切りましたが…。

2月27日後楽園ホールから国際プロレスの創立10周年記念シリーズとして「第6回IWAワールド・シリーズ」が開幕、並行して「第1回IWAタッグ・トーナメント」が開催され、草津&井上組はタイトルを返上、トーナメント優勝者が第16代IWA世界タッグ王者チームになることに。

草津&井上組は王座返り咲きの為には優勝しなければなりません。しかし開幕戦の後楽園ホールでいきなりマッドドッグ・バション&ジプシー・ジョー組の凶悪コンビと対戦、ジョーのフライング・ニードロップの前に井上がフォール負けしてしまい、1回戦敗退。まさかというより相手チームが強過ぎました。

ワールド・シリーズでは井上はBブロックにエントリーし稲妻二郎(ジェリー・モロー)、キューバン・アサシン1号、剛竜馬、寺西勇に勝ち。3月20日秋田県鷹ノ巣町体育館ではカルガリー遠征から凱旋帰国、身体付きもシェイプされコスチュームも赤と青のワンショルダータイツに変更したアニマル浜口と第5回大会以来3年半ぶりに対戦、12分47秒回転エビ固めでフォール勝ちしています。

3月25日横浜文化体育館で2年前にIWA世界ヘビー級王座を奪われたバションと公式戦で対戦しましたがバションの術中に陥り場外でのドリルアホール・パイルドライバーリングアウト負け。シリーズ最終戦3月26日蔵前国技館でのジョーとの最終公式戦を残すのみとなりました。

タッグトーナメントは横浜大会で優勝決定戦が行われ、1回戦でキューバン・アサシンズ、準決勝で仲間割れしたバション&ジョー組からリングアウト勝ちを拾った浜口&寺西組と1回戦でラッシャー木村&大位山勝三組、1回戦でジャック・クレイボーン&稲妻の兄弟タッグを降したサンダー杉山&剛竜馬組を準決勝で破ったビッグ・ジョン・クイン&クルト・フォン・ヘス組との間で争われ、クインがアルゼンチン・バックブリーカーで寺西をギブアップさせ優勝。クイン&ヘス組が第16代IWA世界タッグ王者チームとなりました。

74年5月に新日本プロレスにカール・フォン・ショッツとの北米タッグ王者コンビとして初来日、猪木&坂口征二組を苦しめたタッグ屋ヘスが本領発揮しています。

話をワールド・シリーズに戻すと、AブロックではIWA世界ヘビー級王者のラッシャー木村がキューバン・アサシン2号、クイン、ヘス、大位山、クレイボーン、鶴見五郎を連破、3月25日横浜大会では草津との同門対決を制し7戦全勝の21点で優勝決定戦進出が決定しています。

ここで問題になるのが何故Aブロックは前日の横浜大会で公式戦を全部終了したのに、Bブロックは最終戦の蔵前国技館に井上vsジョーの公式戦を残したのかということです。AB両ブロック1位同士が同じ条件で優勝決定戦を闘わなければ不公平となります。

シリーズ最終戦3月26日蔵前国技館、Bブロック最終公式戦は6戦5勝1敗、失点3で15点の井上vs6戦5勝1両リン、失点1.5、16.5点のジョーが対戦。

バションは前日の横浜大会での井上戦で公式戦全日程終了。7戦5勝1敗1両リン、失点4.5点の16.5点で井上とジョーどちらが勝っても、引き分けでも決勝には出られないことは確定していました。

井上とジョーの公式戦は両者額から流血の喧嘩マッチとなり壮絶な殴り合いでお互いに一歩も引かず両者リング上でダウン、15分20秒、両者KOの引き分けに終わり、共に1.5点ずつ加算されてジョーが18点でBブロック1位。Aブロック1位のR木村と優勝決定戦で対戦が決まりました。井上は16.5点でバションと並んで2位で決勝進出ならず。

ところが1位のジョーが井上戦のダメージから優勝決定戦を棄権、本来なら同点2位の井上とバションとの間での決勝進出者決定戦が行われるところですが、井上もジョー戦でダメージを負っており棄権。

これにより井上と同点2位だったバションが繰り上がりでBブロック代表となりR木村と優勝決定戦で対戦、16分9秒、R木村が逆エビ固めでバションをギブアップさせて2連覇を果たしています。

またIWA世界タッグ王座は前日の横浜大会でタッグトーナメントに優勝、新王者となったクイン&ヘス組に草津&浜口組が挑戦、1−1から浜口がヘスをエアプレーン・スピンから体固めでフォールし、草津&浜口組が王座を奪回、第17代王者チームとなりました。

優勝決定戦を棄権した傷心の井上は「海外で鍛え直したい」と吉原功代表に直訴、4月から半年の予定でカナダ・カルガリーヘの遠征が決定しています。

それにしてもあまりに突っ込みどころが多い大会で、もし井上、ジョーが棄権しなかったら、エース格で来日したバションは蔵前という大場所では「休み」だったのか?

クイン&ヘス組はタッグトーナメントに優勝しておきながら翌日草津&浜口組という即席コンビに敗れてベルトを明け渡したらそもそもトーナメント自体の開催意義がなくなってしまわないか?など…。

つまりこのシリーズ、カルガリー遠征から帰国した浜口をR木村に次ぐ準エース格、草津、井上のポジションまで引き上げたく売り出しにかかり、井上とIWA世界タッグ王座のパートナーをチェンジ。

井上を帰国した浜口の代わりにカルガリーに出す。TBSが撤退してからトップどころを海外遠征させておらず、浜口が井上のレベルまで上がっていけばかつてののストロング小林、サンダー杉山、R木村、草津という複数スター制を復活させることが出来るだろう、という吉原社長の目論見があったからこのような杜撰なマッチメイクになったのではないでしょうか?

パターンは少し異なりますが3年半前の第5回大会ではAB両ブロックの上位2選手が「襷掛け」形式で決勝トーナメントを行い、勝者同士が優勝決定戦というのを1日の大会(73年10月10日長崎国際体育館)で行なおうとしていました。

Aブロック同点1位のラーズ・アンダーソンとBブロック同点1位の草津、Aブロック同点1位のR木村とBブロック同点1位のブラックジャック・マリガンが決定トーナメントで対戦、勝者同士が優勝決定戦で対戦することに決定していましたが、第1試合の草津vsアンダーソンが両者KOとなり棄権。 

第2試合のR木村vsマリガンが自動的に優勝決定戦に繰り上がりR木村がマリガンを破って初優勝していますが筋書きはほぼ一緒でした。

それでも同時期に開催され、シードだった猪木を始めジョニー・パワーズが棄権した新日本プロレスの「第4回ワールド・リーグ戦」よりは内容は面白かったと思います。
6 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2024年12月>
日 月 火 水 木 金 土
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031