78年新日本プロレス、リニューアルされた春の祭典「MSGシリーズ」第33戦は5月30日、大阪府立体育会館(テレビ収録、観衆7,000人超満員発表)大会。
メインイベントはMSGシリーズ優勝決定戦、時間無制限1本勝負。1位で37点のアンドレ・ザ・ジャイアントと2位で29点の猪木の対戦となりました。特別レフェリーはロサンゼルスの名レフェリー、レッドシューズ・ドゥーガンです。
5月11日、福岡九電記念体育館での決勝リーグ戦初戦では、アンドレの倒れ込むような強烈なダイビング・ヘッドバットを左肩に受けた猪木がリング下に転げ落ちるように転落、リングアウト負けをした猪木。僅差で場外カウントスレスレに上がられたリングアウト負けではなく、完敗でした。
優勝がかかった大一番、この時32歳のアンドレ、76〜78年位まではそれほど肥大化しておらず、一番動けていた全盛期ではなかったでしょうか。後年、体重の増加に伴い、膝に大きな負担を与えるジャイアント・プレスは封印し、ヒッププレスがフィニッシュになっていきます。
試合は場外戦でアンドレが猪木にカナディアン・バックブリーカー、猪木は担がれながらコーナーポストを蹴って反転、アンドレをリバース・スープレックスで投げてみせました。リングに上がろうとする猪木をアンドレのマネージャー、フランク・バロアが足を引っ張って阻止、これに猪木のセコンドの坂口征二が怒り、バロアの胸板にチョップ、小競り合いになったところ猪木がリングイン、アンドレは戻れず、16分41秒、リングアウト勝ちで猪木が初優勝を飾りました。
セミファイナルは藤波辰巳&長州力組がボブ・バックランド&トニー・ガレア組と対戦したタッグマッチ45分3本勝負。WWWFのヘビー級とジュニア・ヘビー級の現役両王者の対戦です。1本目は僅か34秒でバックランドが藤波を首固め、2本目は10分40秒、藤波がガレアを回転足折り固め(ジャパニーズ・レッグロール・クラッチホールド)、決勝の3本目は7分8秒、バックランドが長州をハイアングル・アトミックドロップから体固めで破り、バックランドが1人で藤波、長州から2本奪って2−1でバックランド&ガレア組が勝利を収めています。
この日の猪木vsアンドレの「MSGシリーズ」優勝決定戦とセミの藤波&長州組vsバックランド&ガレア組はテレ朝チャンネル「ワールドプロレスリング・クラシックス」の中にナンバーがあり、繰り返し再放送されていることから現在も視聴可能です。
第34戦、5月31日、岐阜市民センター(観衆4,000人超満員発表)大会、この日はノーテレビでしたがバックランドとアンドレが夢のタッグチームを結成、猪木&坂口組の黄金コンビと対戦。1本目は16分32秒、坂口とアンドレが両者リングアウトで1−1、決勝の2本目は2分52秒、アンドレが坂口をジャイアント・プレスからの体固めで破り、2−1でバックランド&アンドレ組の勝利に終わりました。
シリーズ最終戦、6月1日、日本武道館(テレビ収録、観衆11,000人満員発表)大会。メインイベントはバックランドのWWWFヘビー級王座と猪木のNWFヘビー級王座を賭けたダブル・タイトルマッチ61分3本勝負。この試合も特別レフェリーはドゥーガンでした。猪木にとっては75年12月11日、蔵前国技館でのビル・ロビンソン戦以来2年半ぶりの正統派ベビーフェイス外国人レスラーとのタイトル戦となりました。
1本目は40分8秒、場外で猪木がバックドロップを放ってリングに上がり、リングアウト勝ちで先制、2本目は時間切れ寸前に猪木が卍固めを決めたものの、ポジションが悪くロープブレイク、結局、61分時間切れとなり、猪木が1−0で勝ちましたが、ルールによりベルトの移動はなし。共にタイトル防衛を果たしています。(猪木は14度目)
シリーズ終了後の6月7日、福岡スポーツセンター(テレビ生中継、観衆8,500人超満員発表)の特別興行では「格闘技世界一決定戦」が東京以外の会場で初開催されました。
この日は猪木vsザ・モンスターマンの再戦と坂口vsランバージャック・ジョニー・リーの2大異種格闘技戦が行われています。(試合は共に3分10ラウンド)
4月4日、ペンシルベニア州フィラデルフィアで坂口にKO勝ちし猪木との再戦のチャンスをモノにしたモンスターマンはスタートから激しいパンチ、キックのラッシュを見せましたが、幾多の格闘技戦で場数を踏んだ猪木は冷静に対処、途中からは猪木のワンサイドゲームとなり7ラウンド1分58秒、戦意喪失気味のモンスターマンをグラウンド・コブラツイストでギブアップさせています。
この試合、5ラウンド位からの猪木の大技ラッシュ攻撃にモンスターマンは無抵抗にされるがままであり、もう少し鈴木正文レフェリーのストップが早くても良かったのでは?と思われる試合でした。
坂口vsランバージャックは地元福岡で負けられない坂口がランバージャックの打撃を食らっても仁王立ちで堪え、3ラウンド2分、コーナーポスト最上段からのフライング・ニードロップでKO勝ちしました。
この2大異種格闘技戦は当日の「水曜スペシャル」で午後7時30分から90分枠で生中継されました。
※日本武道館大会の観戦チケットをアップしました。
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