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2022年01月18日07:43

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ストロング小林さん追悼(12)

今回の緊急連載「ストロング小林さん追悼」の序盤、TBS国際プロレス時代に関しては主に私が所有している「プロレス&ボクシング」「ゴング」のバックナンバー掲載のグラビア、当時のプロレス熱戦譜などを参考文献に書いております。

しかし当時の力関係からか日本プロレスの記事の方が圧倒的に多く、また記録に関しても現在のようにデータベース化されておらず、資料に私独自の解釈を加えながら執筆させて頂いております。

そんな中で2014年にベースボールマガジン社から発売された「忘れじの国際プロレス」の中の「国際プロレスTV中継試合ほぼ完全リスト」というのがあるのですが、前回まで書いてきた68年の「ワールド選抜シリーズ」の中で、6月19日放送分が「会場不明」となっていました。

その日の放送内容を見ると、豊登&サンダー杉山組vsアルバート・ウォール&ジョン・コックス組、グレート草津vsエンリケ・エドとあり、さらにテレビ中継のゲストとして、52年5月19日、ダド・マリノを破って日本人初のプロボクシング世界フライ級王者となった白井義男氏の名前が…。

「ワールド選抜シリーズ」の熱戦譜を調べていくと同じ会場でこの2つのカードが「同日に」行われた記録はなく、また昭和プロレスのデータベースとして流智美さんを初め多くのプロレスライターが参考にし、信頼性ではおそらく日本一と思われる「ゴング」の日本スポーツ出版社から2000年に発売されている「日本プロレス50年史」においても、

「ワールド選抜シリーズ」はやはり前回書いた通り6月8日、横浜スカイホールが最終戦、スカイホールからの録画中継は6月12日であり、19日に放送するストックはその前の興行からというのが一般的な考え方だと思います。

しかし、54年前当時の資料だから欠落があるのは当たり前としても白井氏ほどの大物をゲストに呼ぶ訳ですから興行が行われていないことはないであろうと。

前出の「忘れじの国際プロレス」の中の「国際プロレス主要タイトルマッチ記録」の中で68年6月15日、大田区体育館で豊登&杉山組がウォール&コックス組に2−1で勝利しTWWA世界タッグ王座を防衛している記録がありますが、「日本プロレス50年史」にはこの記録はなし。

また「ゴング」68年8月号(創刊第4号)のグラビア(モノクロ)に草津vsエドのシングルマッチが掲載されており、草津がドロップキック、本連載でも度々出てくるバックドロップホールド気味の原爆固め(おそらく、これがフィニッシュ)の写真がありますがこちらは撮影日時、場所の記載なし。

ゴング8月号は大体6月27日頃発売、掲載時期を合わせると15日の試合であればちょうどいいタイミングです。また「ワールド選抜シリーズ」での首都圏開催は5月22日の葛飾区体育館と6月8日の横浜スカイホールのみ。白井氏のような大物をゲストに呼ぶ場合、都内の会場になるのが通常と考えられます。

上記を勘案すると「ワールド選抜シリーズ」が6月8日、横浜スカイホールで閉幕した後、15日に大田区体育館でテレビ収録用のワンナイト興行を開催し、19日に放送したということではないでしょうか。プロレス熱戦譜はシリーズのものはあっても、単発興行は抜けてしまう、ということは昔からありました。

68年国際プロレス夏の陣「ビッグ・サマー・シリーズ」は6月22日、足立区体育館(テレビ収録、観衆2,500人発表)で開幕。

イアン・キャンベル、ブル・デービス、スカイ・ハイ・リー、マスクマンのジ・アウトロー(ゴードン・ネルソン)、ジェフ・ポーツの外国人選手が参戦。開幕戦の足立大会のみ先の「ワールド選抜シリーズ」に来日したジョン・コックスが残留参加しています。

先程の大田区体育館の話にも関わって来ますが、「ワールド選抜シリーズ」からコックスが「残留」となっていますが、先シリーズの閉幕から今シリーズの開幕まで2週間あり、それならば残留させずに一旦帰国させるのが普通ですし、1試合のみの為にわざわざ再来日はないでしょうから、やはり6月15日には大田区体育館大会はやっていると思います。

SHリーとアウトローのネルソンはアメリカ国籍でイギリス人ではありませんが、イギリス遠征中にジョイント・プロモーションからブッキングされたものでした。

「人間摩天楼」SHリーは58年9月、日本プロレスにドン・レオ・ジョナサン、ジョニー・バレントらと共に初来日、10年ぶりの再来日となった身長210cm、125kgの巨人レスラーで力道山と死闘を展開しましたが、無類の酒好きが災いし、既にアルコール依存症と糖尿病を患っており、コンディションは不良。ガリガリに痩せた身体で観客を落胆させました。

先の「ワールド選抜シリーズ」でアルバート・ウォール、Jコックスにいいところなく惨敗した小林省三はこのシリーズもスランプが続き、厳しい闘いを強いられることになります。

またTBSの「TWWAプロレス中継」は観客動員の伸び悩みとは裏腹に視聴率は好調を維持していました。

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