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2020年06月07日22:26

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映画日記『男はつらいよ 寅次郎の青春』

朝から晴天だったので、久しぶりに岐阜の金華山に登ってきた。
日曜日ということで、親子連れにも抜かれっぱなし。
だいたい3〜4歳児とほぼ同じペース、相手が小学生になると手も足もでない。
だいぶ時間がかかったが、とにかく登頂できたのだから、御の字だ。
下山して、次は映画館へ。


2020年6月7日(日)

『男はつらいよ 寅次郎の青春』(1992年)
監督:山田洋次
岐阜柳ヶ瀬・ロイヤル劇場

シリーズ全48作中の第45作。
おととい見た、第38作『男はつらいよ 知床慕情』(1987年)では知床の景色の中で遊び呆け、三船敏郎相手に茶々を入れて笑い転げていた渥美清がいた。
ところが5年後の本作になると、渥美清の顔から、すっかり生気が失せていた。
だいぶ病気が進行していたみたいだ。
画面に寅さんの笑顔がほとんどなかったような気がする。
寅さんは、笑わせてくれるだけでなく、盆と暮に見る彼の笑顔が、きっと観客にとっての福の神、「笑門来福」だったとおもう。
元気のない寅さんにかわって、吉岡秀隆扮する甥っ子の満男と、後藤久美子扮する泉との恋愛模様が物語の中心だった。
酷な言い方だが、陽か陰かといえば吉岡秀隆は陰だ。
どうしても、はじけない。

とはいえ、見どころはある。
マドンナ役といっていいのか、九州は宮崎の油津という町で、寅さんが逗留することになる床屋の女将さんを風吹ジュンが演じていた。
風吹ジュンはこのとき40歳。
40歳にして、この美貌と色気。
若い頃に一度ピークを迎え、中年になって若い頃以上のピークを迎えたという、希有な女優さんだ。
彼女が後藤久美子を相手に、床屋のドアベルにまつわる昔話をするシーンは名場面だった。
風吹ジュンの少々とっぽい弟役を当時21歳の永瀬正敏が演じている。
歌も披露するという大サービスで、田舎の港町のあんちゃんを好演してた。

去年の冬、本作の舞台となる油津という町に降りたことがあった。
駅にあった町の案内マップに、堀川橋という『男はつらいよ』の撮影地が載っていた。
時間がなくて訪れることができなかったが、橋の上で寅さんと風吹ジュンが出会うシーンがあり、ああ、この橋のことかとおもった。
映画の中ではひなびた港町の油津だったが、いまは広島カープのキャンプ地として有名になり、油津駅は真っ赤になっていた。

名古屋に戻り、久しぶりに銀座ライオンでビール。
ビールのおいしい季節がやってきた。





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