mixiユーザー(id:6810959)

2019年10月10日00:13

97 view

映画日記 『獄門島』

2019年10月9日(水)

『獄門島』(1977年)
市川崑:監督
NHKBSプレミアム

市川崑版の金田一耕助シリーズは封切りのときに見てるだけで、不思議なことに2度3度と見返すことはなかった。
テレビでよく放送されているので、いつでも見ることができるだろうと、これまでチャンネルを合わせることがなかった。
たまたま、新聞のテレビ欄で、『獄門島』に大原麗子が出ていることを知った。
金田一耕助シリーズに大原麗子が出ていたとは、まったく記憶にない。
ひょっとしたら未見なのではとおもい、チャンネルを合わせた。

ああ、「きちがい」の映画だ。「きちがい」の映画だったら見てる。
しかし、覚えているのは「きちがい」だけ。
ほとんど初めて見るのと同じで、楽しめた。

当時31歳の大原麗子がとてもきれい。
涙目になった彼女を見てたら、ぎゅっと抱きしめてあげたくなる。
そうだ、思いだした。
大原麗子が気になりだしたのは、本作の2年後に放送された、原田芳雄と共演したテレビドラマ「たとえば、愛」(1979年)からだ。
倉本聰の脚本、豊島たづみが歌う主題歌の「とまどいトワイライト」は、今でもYouTubeでときどき聴いている。
きわめつけが『居酒屋兆治』(1983年)だった。
しあわせ薄いヒロイン役が、とても切なかった。
まるで、『居酒屋兆治』をなぞるような彼女の死が、ほんとうに悲しかった。
あれから、もう10年か。

昔の映画を見る楽しみのひとつに、あの人も出てたの?
という驚きがある。
惨殺される馬鹿娘三姉妹のひとりが浅野ゆう子だったのには、びっくり。
その三姉妹をたぶらかす、なよっとした着物姿の色男がピーターだった。
因業な役で、太地喜和子も出演している。
憎たらしいセリフをぽんぽんと歯切れよくまくし立てる。
その姿が、まさに「杉村春子の後継者」だった。
クレジットに荻野目慶子の名もあったが、特定できなかったのが残念。
少しの出番だったが、床屋の娘役の坂口良子が印象に残った。

このシリーズ、あらためて全作を見直したくなった。



10 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2019年10月>
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

最近の日記