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2022年06月16日23:54

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映画日記『右門捕物帖 片目の狼』

2022年6月16日(木)

『右門捕物帖 片目の狼』(1959年)
監督:沢島忠
YouTube 東映時代劇チャンネル

なんと、ひとところで一度に5人もの首吊り死体が見つかった。
あまりにも多すぎる集団首吊りに、江戸中が大騒ぎ。
この怪事件に、北町同心・近藤右門、人呼んで「むっつり右門」が乗り出す。
そしてたどり着いた意外な事実、それは首吊りの5人はいずれも幕府の隠密だった。
やがて、「片目の狼」と名乗る謎の一団が右門たちの前にあらわれた。
ときに、徳川将軍が寛永寺へ参詣する5日前、右門は「片目の狼」のトンデモナイ陰謀に気づくが、その正体になかなか近づくことが出来なかった・・・・

日本映画黄金期に撮られた東映時代劇の快作!
町中の通りには人があふれ、大きな芝居小屋でも観客があふれ、クライマックスで右門を取り囲む「片目の狼」一派も10人20人どころではなかった。
画面にあふれる江戸の人混みの中を、右門と子分のおしゃべり伝六に、右門にほの字の女掏摸が駆け抜ける。
テンポよくスピーディ、鈴木清順ばりの色づかい、そして和風ミュージカルあり、沢島忠の真骨頂。
右門扮する大友柳太朗や、右門の上司・松平伊豆守役の山形勲(なんと善玉!)のくさい芝居すらが好ましい。
見どころは、右門の子分・おしゃべり伝六を演じた堺駿二。
本作のコメディリリーフ。
その名のとおり、甲高い声で最初から最後までしゃべるはしゃべるは、右門のセリフじゃないが「少しは黙ってくれ」と言いたくなるほど。
しゃべるだけでなく、チョコマカチョコマカとよく動く。
いま見ると、彼の笑いへの献身ぶりには、ほんとうに頭が下がる。
コメディアンの鏡だ。
もうひとりの見どころ、矢場女に扮した新人時代のキャピキャピした桜町弘子が、めちゃ可愛かった。
久しぶりに東映の時代劇を見たという感じで、大満腹。



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