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2020年10月30日22:34

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映画日記『罪の声』

2020年10月30日(金)

『罪の声』(2020年)
監督:土井裕泰
名駅・ミッドランドスクエアシネマ2

「グリコ・森永事件」を下敷きにした架空の物語。
30数年前の未解決事件をふり返る企画欄を担当することになった大手新聞社の文化部記者と、ひょんなことから事件に使われた子どもの声の主が自分であることを知ってしまった仕立て屋の男が主人公。
ふたりの男が、別々の糸口から事件の真相に迫っていく。
なにもなければ、けっして交わることのなかったふたりの男が、やがて出会うことになり・・・・

男ふたりがコツコツと事件の周辺にいた人びとの証言を求めて訪ね歩き、少しずつ事件の核心に近づいていく映画の途中までが、大林宣彦監督の『理由』(2004年)みたいで、とても面白かった。
証言者役を塩見三省、木場勝己、佐藤蛾次郎になつかしや正司照枝といった面々が演じいる。なかなか渋いキャスティングだ。なかでも橋本じゅんが絶品だった。
また、減量して役に臨んだとおもわれる宇野祥平が強く印象に残る。

ところが、終盤になって一気に興醒めだ。
70年代の学生運動すべてが諸悪の根源みたいな撮り方には、違和感がある。
多分に学生運動への世代的な面での感じ方の違いだろうが、個人的にはとても嫌な気分で映画館を出ることになったことは、記しておきたい。



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