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2026年01月26日16:34

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『LOVE 3D』 覚え書き


 *『LOVE 3D』(Love 2015)購入したので観る。 おもしろかった。
 *サティやロックミュージックが哀しく流れる。哀もまたアイと発音される。これもまた愛。
 *クラシック音楽の使用はキューブリックからの影響か? 尖鋭性で現代のパゾリーニとか社会批判的態度でブニュエル、それもユーモアの欠けたブニュエルとかノエは言われるけれど、あの計算されたカメラアイで絵的にはやはり(ノエが大好きな)キューブリックが近いように思える。    
 *ノエは『アレックス』と同じく、完全にそうではないけれど逆時系列か。時間が戻ることはない不可逆、時間は止まることなく進み続けてやがて破壊へと至るという同じテーマか。
 *憎しみは、あまりにも愛していることの裏返しか。
 *エスタブリッシュショット、ボカシあって全体が見えないが、なにかエゴンシーレを想起させる。
 *主人公マーフィーはジョナスメカスが「観客にバラ色の夢を与える映画でなくてもいい。われわれの欲しいのは血の色をした映画なのだ」と言ったハリウッド映画に抗う個人映画を礼賛する言葉を模倣しているのか、血と精液と涙でできた映画をつくると言う。ノエは映画学校時代、マーフィーのようであったのかな。本作品はなにか、ノエにとっての本当の卒業制作のように見えてくる。じっさい、彼がこれまで制作しているテクストはまさに血と精液と涙でできた映画だと言える。そして『LOVE 3D』は特にそうだと言える。
 *カラックスはポーラXと同じようにこちらもラヴ・トライアングル。でもって同じように、金髪ではなくブルネットの女性の方がファムファタールとなる。運命の女は男性主人公を翻弄する。とはいってもラヴ・トライアングルっていうよりも、マフィーとエレクトラがゲームにオミを誘った形だから遊びという偶然のなかで生まれた関係性。偶然を忍び込ませることによりノエのテクストはリアルを顕在化させるところがある。ところでエレクトラという名前で父性が好きで母親とは不和なものを連想させているのか。そこまで記号性はないだろうが、ややそうしたセンスをエレクトラの台詞のなかで感じさせる。
 *レオスカラックス、或いはノエがよく言及する彼と同じようなオーディエンスを凹ませるハネケやフォントリアーの隠喩的手法ではなく、ノエはストレートに表しよりリアルに近づける。
 *デカルトではないけれど身体と精神の二元論で言えば、身体はホモ・サピエンスの登場以来そう変化はないものの、精神はトランスとしてエクステンション作用で様々に変化をしているであろう。例えば、映画もまた精神の遠隔作用としてトランスを機能させる。クスリもまたそうであろう。LOVE=SEXと完全には言えないも、メンタルとフィジカルの関係を本作は合致させようとしている。ある意味、それは正論なのかっもしれない。少なくともノエにとってはそうなのであろう。
 *過去ばかりを見ているマフィー。いっぽう、エレクトラは私は未来を見ると言うし、オミは子供を抱えながら「過去を整理して。私は未来を世話するわ」と言う。
 *女性との数奇な運命のレオスカラックスと違って、ノエはルシールアザリロヴィックと安定した関係だけれど、ノエは彼女の新作”The Ice Tower”に重要な役で出演しているようであるが、本作においてもギャラリーオーナーとして出演している。最初に観たとき彼とは気が付かなかった。”The Ice Tower”の主演はマリオンコティヤール。彼女はハリウッド大作にも出ればダルデンヌ兄弟の作品にも出演。レオスカラックスのアネットにも出れば、ノエの恋人のアートフィルムにも出演。ルシールアザリロヴィックのテクストは『エコール』観たけれどあまりよく分からなかった。同性の方がもしかしたら彼女の作品を理解できるかもしれない。他の作品のバンドゥアノンスを観ると同じようなセンスである。ノエの動的ヴァイオレンスとは違い静かなる恐怖である。彼らカップルの性生活は常軌を逸しているのが容易に想像できる、、、失礼しました、ヒトを見た目で判断してはいけない。きっとノーマル・セックス・ライフなことでしょう♬ ノーミュージック、ノーライフ。ノーマル、ノーライフ!w







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