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2025年11月29日10:58

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エンター・ザ・ボイド 覚え書き


☆エンター・ザ・ボイド(Enter the Void 2009)
 *購入したので観る。何度目かな、まあまあ観ている。今回は4回目ぐらいかな。ポケモンが起こしたようなストロボフラッシュの問題は観賞中に起こらないが、ムーヴのなか大きく揺れるカメラアイで船酔い状態になり嘔吐感が起こり胃から込みあがてくるものありな問題が本作品を観ると私的にはだいたいにおいて起こるから、本作品にはいつも酸っぱい思い出ばかりがある。甘酸っぱい、ではない。酸っぱいである。大きな揺れも慣れてくるのか、或いは、初盤ほどの揺れはなくなり動きも落ち着いてきてるのか、やがて作品に集中してゆける。
 *ノエは本作品の構想- 主観ショットによるプロセス -を若いころから持っていたらしく、されど製作費がかかるので実現できずにいたけれど、『アレックス』の商業的成功により実現できる運びとなったようである。ノエはいつものように眼をギョロギョロさせてクスリのやりすぎで時折フラッシュバックが訪れるかのような挙動不審な所作をいつものように表しながら喜んだに違いない。
 *クスリが描かれるや近親相姦的ラヴが描かれるや、とスキャンダル満載であるが、そうしたなかでも、なにか慈愛があらわされそれが感じられる不思議な作品である。そうしたところはギャスパーの盟友ハーモニーコリンと通じるところがある。
 *カメラアイの動きはやはりノエのキューブリックは2001宇宙の旅好きが反映されているかのようなムーヴメント。それに、輪廻転生もまた同様に2001宇宙の旅している。
 *5,6年前、仏蘭西人女性べつべつとべつべつの場や時間にて話をしていると、カラックスの名前出しても知らなく、それはそれで驚いたが(ホーリーモーターズやアネットで知名度上がったからいまでは知ってるかも。でもその子たち、あまり映画を観ている感じでもなかったから、シネフィルでしかカラックスは認知度がないのかもしれない)恐る恐るノエのハナシをすると、なに?この変態馬鹿野郎、あんな映画を観ているの?と言われるのかと思ってみると、逆に、ニコニコされながら、どうだった?と聴かれ、それはそれで驚いたことある。別々のシチュエーションで同じような反応だったから、ノエのテクストは巷の噂にはなってるんだろうな。スキャンダル性で話題を持つのだろうか、ギャスパー。
 *チベット死者の書はウィキペディアによると、輪廻転生に関する書、なにが書いてあったかはナイショ、自分で調べればヨイっしょ。本作品はそれの再現的フォルムである。そこに、クスリによるトランス状態が重なり表され、幽体離脱などリンネテンセイのモノガタリが視覚化聴覚化され、主観モードのなかシアターは体験空間と化す。脳が溶けるクスリもLSDもDMTもやったことなく、やってもせいぜいロキソニンかルル3錠ぐらいだから、本当にそう感じられるか分からないが、シアターでのトランス感覚は気持ち悪さの不快と心地よささが同居するので、体験談とか聴くとそんなものだからエンターザヴォイド、ドンピシャなのかもしれない。
 *張りぼてのような東京、歌舞伎町あたり。いかがわしくもポップなセンス、”歌舞伎町”にふさわしい。特殊効果で彩られた歌舞伎町、エトランゼがエトランゼでいられる場所、トランスのモメントをくれる。最近のレオスカラックスはCGを積極的に取り入れているが、ノエはアレックス(Irreversible)の消火器でぶん殴られる顔に表されるように、先駆的に頻繁に技術は取り入れている。そしてエンター・ザ・ボイド、空虚というより無。そうした浮遊感を体感させるヒカリ(プロジェクターから発光される映像)、それが本作品なのかもしれない。我々は体験空間にいざなわれる。 
 *ラスト、産まれてからTHE VOIDと出るが、この世が世知辛いけれど”無”ということなのか。或いは、それまでのプロセス、輪廻自体をそう表現しているのか。でも、それらは地続き。かならずその場に返ってくる/帰ってくることを謳わしおん。





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