81年全日本プロレス「スーパー・アイドル・シリーズ」9月7日広島県福山市体育館(観衆2,600人発表)大会。
メインイベントは全日本プロレス史上2回目となる軽量級外国人同士のタイトルマッチ、全日本プロレスでは初開催となるチャボ・ゲレロのNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座にドスカラスが挑戦した60分3本勝負。
ちなみに1回目は前80年3月2日後楽園ホールでドスカラスのUWAメキシコ・ライト・ヘビー級王座にドクトル・ワグナーが挑戦した一戦でした。
1本目は回転エビ固めの応酬となり、目まぐるしい体勢の入れ換えになりましたが最後はドスカラスが上になった状態でカウント3が入りエビ固めでドスカラスが先制。2本目はチャボがお返しの回転エビ固め。
決勝の3本目は、ドスカラスがチャボを場外に落としトペスイシーダ、しかし飛んだドスカラスも頭を強打。先に起き上がったチャボがエプロンから場外のドスカラスめがけてダイビング・ボディアタック。両者リング下でダウンし、両者リングアウトとなり1−1の引き分けでチャボがタイトル防衛を果たしています。
この時期全日本プロレスは日本人にジュニア・ヘビー級の人材がまだ育ってはいませんでした。
チャボの全日本プロレスでのポジションはミル・マスカラスより下でドスカラスと同格ということになります。
セミファイナルはマスカラスと天龍のノンタイトルのシングルマッチ45分1本勝負。天龍がボディスラムにきたところをマスカラスが首固めに丸め込んでカウント3のフォール勝ちを収めています。
ヘビー級のヒール外国人レスラーが不作で対戦相手に苦労していた今シリーズの馬場&鶴田の師弟コンビはこの日はセミ前でジプシー・ジョー&ワグナー組とタッグマッチ30分1本勝負で対戦、鶴田がワグナーを片エビ固めで破りました。
ヘビー級の大物外国人レスラーは次期「創立10周年記念ジャイアント・シリーズ」に一気に呼び集める予定でこのシリーズは我慢のしどころ、といったところでしょうか?
シリーズ最終戦、9月9日栃木県小山ゆうえんちスケートセンター(テレビ収録、観衆3,200人満員発表)大会。メインイベントはマスカラスのIWA世界ヘビー級王座にジョーが挑戦した60分3本勝負。
1本目はスタートから畳み掛けたマスカラスがフライング・クロスアタック、ドロップキック、ブレーンバスター、さらにフライング・クロスアタックと休まず攻めて倒れたところをフライング・ボディプレスで押さえ込み、3分42秒、ジョーに何もさせず体固めで先制のフォール。
2本目ようやくペースを掴んだジョーが場外でのイス攻撃、エプロンでマスカラスの頭をコーナーの金具に叩きつけリング内に入るとコーナー近くでボディスラムで投げ捨て、コーナーポスト最上段からのフライング・ニードロップ、4分3秒、体固めでジョーがフォール勝ちしタイスコアに。
決勝の3本目、イスを持ってリングに上がってきたジョーにマスカラスは迎撃ドロップキック、イスを奪い取って殴りつけ、最後はボディスラム、コーナーポスト最上段からのダイビング・ボディアタックを決め2分35秒、片エビ固め。マスカラスがタイトル防衛に成功しました。
3本併せても合計10分10秒という短いタイトル戦でした。マスカラスは次期「創立10周年記念ジャイアント・シリーズ」10月9日蔵前国技館で元国際プロレスで国際版の同名王座を保持していたマイティ井上の挑戦を受けることになっています。
国際プロレスに同名の王座が看板タイトルとして存在していたことで馬場は仁義としてマスカラスのIWA世界ヘビー級王座防衛戦は全日本プロレスでは行ってきませんでしたが国際プロレスの興行活動停止で同王座の防衛戦を解禁しました。
ジョーは国際プロレスの「ダイナマイト・シリーズ」6月22日郡山市セントラルホールでラッシャー木村のIWA世界ヘビー級王座に挑戦(1本目はR木村の反則負け、2本目はR木村がグラウンド卍固めでギブアップ勝ち)し2−0でストレート負けしていますがまさかジョーも2か月とちょっとの間に日本の他団体で同名のベルトに挑戦するとは思ってもいなかったでしょう。
セミファイナルはタッグマッチ45分1本勝負、鶴田&ドスカラス組と天龍&チャボの一戦で45分時間切れ引き分けとなりました。
リング外では引き抜き抗争を展開してた新日本プロレスと全日本プロレスですが、興行での直接対決は大きく新日本プロレスに水を開けられてしまいました。
新日本プロレスの「ブラディ・ファイト・シリーズ」はスタン・ハンセン、アンドレ・ザ・ジャイアント人気に加え、初のタイガーマスクシリーズフル参戦で満員、超満員の会場が続出しました。
開幕戦8月21日大宮スケートセンター3,200人超満員、8月28日諫早市体育館2,300人満員、9月4日豊田市体育館6,000人超満員、9月17日大阪府立体育会館9,000人超満員、9月18日広島県立体育館6,500人超満員、最終戦9月23日田園コロシアム13,500人超満員と主要会場はどこもよく入っており、新間寿営業本部長は「これはプロレスブームではない、新日本プロレスブームだ」と強調しました。
全日本プロレスで主要会場でのニアミスは9月4日の大阪府立体育会館が鶴田vsジョーのUNヘビー級選手権試合とマスカラスvsチャボのIWA世界ヘビー級選手権試合のダブルメインイベントで6,600人発表。
新日本プロレスは13日後の9月17日開催で猪木vsアンドレ、タイガー戸口vsハンセン、藤波辰巳vsエル・ソリタリオ、タイガーマスクvsブラソ・デ・プラタの4大シングルマッチで9,000人超満員発表で新日本プロレスが圧勝しています。
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