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2024年03月02日21:35

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映画日記『にっぽん'69 セックス猟奇地帯』

2024年3月2日(土)

『にっぽん'69 セックス猟奇地帯』(1969)
監督:中島貞夫
アマゾンプライム

東映の映画監督、中島貞夫の映画人生60年に亘る聞き書き本を読んで、彼の作品を見たいとおもった。
とりあえずネット配信からチョイスしたのがこれ、刺激的なタイトルにいちころだった。
タイトル通り、1969年の風俗にカメラを向けた1本。ドキュメンタリー映画。
初めと終わりに若き日の唐十郎が登場する。当時27歳。わずかな出番であっても、その風貌には才気が溢れていた。
多くが隠しカメラで撮っているというが、少々眉唾。
いちばん眉唾だったのが、どこかの小島に女性ひとりにカメラなんかを手にした中年男性数名のグループが上陸するのを望遠カメラでとらえたエピソード。
はは〜ん、ヌード撮影会だなあ、とおもった。
余談ながら、若い頃に槍ヶ岳に登った帰り道だったとおもうが、樹林帯を歩いていたら、遠くに女性ひとりと男性3〜4人のグループが歩いていた。直感的にヌード撮影会だろうとおもった。当時「アサヒカメラ」や「毎日カメラ」といった写真雑誌の投稿コーナーに、霧がしずる森林をバックにした女性ヌードがよく載っていた。なるほど、こういう所で撮っていたのかと、得心した。
ということで、ヌード撮影会だろうとおもったのだが、なんと彼らはブルーフィルムの撮影隊だった。おもわず「土佐のクロサワ」が頭に浮かぶ。
なんとなく半分ヤラセじゃないかと思いながら見てると、いよいよ撮影開始になる。
どうも女子高生ものらしく、遠目に見ても年増の女優さんがセーラー服に着替えるのだが、その女優さん、セーラー服を着たことがないのか、スカーフの結び方が分からないみたいだった。そのシーンが妙にリアルで人生の哀感に満ちていたので、ホンモノかもしれないとおもった。
ホンモノといえば、マゾヒストの男性が登場する。
バーのホステスたちに足で踏まれたり、ひざまずいてS女性の足を舐めたりするシーンにかぶせて、マゾヒストの男性が自らの性癖について語りだす。
Mというのは痛みに興奮するのではなく、屈辱を味わうことこそが至高なのだといったその言葉がとても理路整然としていて感心してしまった。そのほかにも傾聴すべきこと多々あり。そして・・・・
本作をあらためてウィキペディアで検索してビックリ、そのM男性こそが「家畜人ヤプー」の沼正三だという。
で、あらためて「沼正三」を検索すると、いまだもって彼の正体については諸説あって、結局誰なのか分からないみたい。
やっぱり「'69」というだけあって、正常じゃないね。



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