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2024年02月17日01:27

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「文学」は基礎知識も基礎理解も失いましたか?

物語の「展開パターン」には、ベースとなる基本型があって、そこから派生した発展型があります。
「怪獣との戦い」であれば、基本型は「怪獣を、怪物が倒す。勝つしかない戦い」です。
この点で言えば、円谷作品の「ゴジラ」も「ウルトラマン」も、童話の「桃太郎」も、同じなんです。

ベースとなる「展開パターン」は、「神話」の時代にまで、さかのぼります。
よって「怪獣との戦い」の基本型は、軽く「一千年」を超える昔から、存在するんです。
だから当然、「怪獣を、怪物が倒す。勝つしかない戦い」という「意味」を、作者は創作してないんです。
作者がやったのは、「昔からあるパターン」の一つを選択して、流用しただけ。
作者が「自分の作品」の中に作る「意味」は、別のところにあるんです。
その際に、「物語」の中の「どこ」に「意味を作るのか」で、違う「構造タイプ」があるってこと。

「童話」なら、「現実である」ところ。
「風刺」なら、「現実じゃない」ところのストレートな表側。
「寓話」なら、「現実じゃない」ところの裏側みたいなもの。
すると、「見た目からして怪獣」とか「見た目からして鬼」とかは、「現実じゃない」と「わかりやすい」ですね?
そしたら次は、「その作品」自体の「意味」が、「どこに作ってあるのか?」ってことです。

言い換えれば、同じく「ゴジラ」でも、「童話」「風刺」「寓話」の3タイプで、別の作品が作れます。

「童話」で作ってあるなら、理解も簡単でしょう?
だって「怪獣」は「現実じゃない」んですから、「怪獣と戦う」ストーリーは「何も関係ない」ので、無視。
しかし「風刺」と「寓話」は、「怪獣と戦う」の「現実じゃない話」のほうに「意味がある」んです。
ならば当然に、「展開パターン」で示した「意味」と、無関係ではないでしょう?
「風刺」なら、ストーリーと直接に関係するし、「寓話」でも間接的に関係してます。
ということは、基本的「展開パターン」の示す意味も「知らない人」に、作品の理解は無理ですね?
まして「理解のできない人」に、どうしたら「意味のある作品が作れる」んですかね?

さらに言えば、これらの「構造タイプ」を重ね合わせることは、可能でしょうかね?
なにせ、それぞれのタイプで「意味を置くところ」が違うんですから、理論上は可能だと思いませんか?
たとえば、「現実である」ところに単純な意味を置いて、「現実じゃない」ところに複雑な意味を置くとか?
同じく「現実じゃない話」のほうでも、表側にストレートな「風刺」で、裏側に比喩で「寓話」とか?
こういう「ハイブリッド」が可能なら、「構造タイプ」の種類は、さらに増えますよね?
そして、西欧の「近代小説」は、すでに「ハイブリッド」のレベルになってるんです、実際は!

ちなみに、円谷作品の最初の「ゴジラ」も、「風刺」と「寓話」のハイブリッドですよ?
だって20世紀なら、「エンタメ小説」が平気でハイブリッドですよ?
「怪獣映画」も、そのくらいのこと、やってますよ?

「風刺」のほうは、ストレートに「ストーリー」のままです。
ゴジラは「核兵器」で誕生した「怪獣」で、それを「怪物」科学者の「もっとスゴイ兵器」でブッ倒す話。
「原爆の次は水爆を開発して、さらに中性子爆弾を開発しようとする」という「当時の世界の風潮」そのまま。
でも、「寓話」のほうは、また別の意味です。
だから私は、前に書いたじゃないですか?
「フィクションなのでゴジラですけど、現実ではゴジラじゃありません。どうします?」と、問いかけてますよ?って。
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