2018年5月29日(火)
『ファントム・スレッド』(2018年)
ポール・トーマス・アンダーソン:監督
伏見・ミリオン座
分かったような分からないような、奇妙な話で私には少々敷居が高かった。
幽霊が出てきたり、気位が高くて気難しい男に、若い女性が惚れてしまうというストーリーが昔テレビで見たことのある『ジェーン・エア』や『レベッカ』に似てると思った。
さっき本作のHPにあった町山智浩が解説をしている映像を見たら、やっぱりそうだった。
それだけでなく、『羊たちの沈黙』や『マイ・フェア・レディ』も同じ路線上にあると言い、さらには『輪舞』で有名なマックス・オフュルス監督へと話は続いていく。
彼の解説を聞いていると、映画というのは「本歌取り」のくり返しであることをあらためて理解できた。
冒頭に流れるピアノ曲がとても心地よい。
どこかで聴いたことのあるような気がする。
エンドロールにオスカー・ピーターソンの名前が出てくる。
さっそくYouTubeで見つけた。
「My Foolish Heart」というジャズのスタンダード曲だった。
https://www.youtube.com/watch?v=piyOJgjO9cg
ジャズはほとんど聴かないのに、どうしてどこかで聴いたことのあるような気がしたのか不思議だった。
何度か再生するうちに、出だしのバンド演奏の部分が小津安二郎の映画に流れてくるメロディにそっくりだった。
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