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2017年09月03日12:49

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家族


『家族』
 井川比佐志、とてもリアリティある顔している。時は70年代、デニスホッパーやコッポラのようにシネモービルを活用したニューシネマの様相でもいいはずなのだけれど、山田洋次にはロッセリーニや『揺れる大地』、或いはアントニオーニたるセンスへの志向がある。クラシック映画のようなフラッシュバックではなく、ロッセリーニにはじまるクリスタルイマージュ、思えば、『幸福の黄色いハンカチ』もストレートにそうだった。思えば、山田洋次は映画を正攻法に語ってみせる。高度成長経済時代の日本への批判や、日本の原風景を表さんとしているが、もはやそのことがなんなのかサッパリの現在においては、クロマニヨン人が蠢くかのように見える作品でもある。そもそも原風景ってなんだ!?という批判もあるだろうし、ここに表されるものはイメージとしての日本でしかないという考えもあるだろうけれど、ここに表される人々、忘却から救い出さなければとも思い起こさせるものもあるのである。倍賞美津子の輝き、気持ちを晴天にさせる。うん十年ぶりに観るが、とても素敵な作品である。


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