82年秋の陣ジャイアント・シリーズは10月1日、横浜文化体育館で開幕。
前年、前倒しで創立10周年記念シリーズを同時期に開催していますが、72年10月21日、町田市体育館で旗揚げ前夜祭を、翌22日、日大講堂で旗揚げ戦を行っている全日本プロレスはこのシリーズが真の創立10周年記念のシリーズと言えました。
インターナショナル・ヘビー級王者ブルーザー・ブロディ、ニコリ・ボルコフ、チャボ・ゲレロ、ジプシー・ジョー、ビクター・リベラの外国人がシリーズ全戦参加。
開幕戦から10月21日、秋田県鷹ノ巣町体育館までラリー・ズビスコが参加。
10月22日、能代市体育館から最終戦の11月4日、後楽園ホールまでUNヘビー級王者ハーリー・レイス、ドリー・ファンク・ジュニア、ジミー・スヌーカが特別参加しています。
ブロディは4月のグランド・チャンピオン・シリーズ以来約半年ぶりの来日、前回はドリーからフォール勝ちでインター王座を奪取しており、このシリーズでは鶴田(10月7日大阪府立体育会館)、天龍(10月20日青森県営体育館)、前王者ドリー(10月26日帯広市総合体育館)の連続挑戦を受けます。
ボルコフは新春ジャイアント・シリーズ以来8か月ぶり2度目の全日本参戦。このシリーズはブロディのパートナーとして10月9日、高知県民体育館で馬場、鶴田組のインターナショナル・タッグ王座に挑戦が決定しました。
7月30日、川崎市体育館で大仁田のNWAインターナショナル・ジュニア・ヘビー級王座に挑戦、ジャーマン・スープレックスホールドのブリッジが崩れて両者ダブル・フォールとなり、王座はNWA預りとなったチャボは既に書きました通り、
開幕戦の横浜、20日青森、最終戦後楽園で大仁田と王座決定戦三番勝負を行い、2勝した方が新王者となることが発表されており、元同王者として大仁田へのリベンジを果たすべく2か月ぶりの来日となりました。
放浪の殺し屋ジョーは新春ジャイアント・シリーズ以来8か月ぶりの来日。
新日本プロレスからの移籍組であるリベラとズビスコは前年7月のサマー・アクション・シリーズ以来1年2か月ぶりの来日。
この両者はWWFを離れたブルーノ・サンマルチノのブッキングで来日しており、引き抜き抗争とはあまり深い因縁はないですが、いずれもMSGのメインイベンターとして活躍した実績を持ちます。
しかし全日本の扱いは員数外国人であり、アジア・タッグ王座にすら挑戦させてもらえなかったのは本人達には不本意と思われます。
レイスは8月1日、後楽園ホールで鶴田をニークラッシャー式バックドロップからフォールしUNヘビー級王座を獲得、このシリーズは10月24日、道立北見体育センターで鶴田のリターンマッチを受けるために来日。
さらに26日帯広では馬場のPWFヘビー級王座にも挑戦が決定していました。
前インター王者ドリーは前回4月21日、大阪でブロディを首固めでフォールしながらもレフェリー不在でカウントされず、バックドロップをブロディにコーナーを蹴られて自爆させられ、屈辱のフォール負けによりベルトを失っており、今回は王座返り咲きを狙って約半年ぶりに来日。
前シリーズでは弟テリーがブロディのパートナー、スタン・ハンセンにロン・バスの介入はありながらもリングアウト負けしているだけに、ここはスッキリ勝ってベルトを奪い返したいところです。
4月22日、東京体育館でブロディと壮絶な仲間割れをし、ブロディに一方的に叩きのめされたスヌーカはブロディの首を狙っての来日。
また、前回の来日の時に組みたいと言っていたレイスも同時来日しており、レイス、スヌーカ組がこのシリーズから始動するかという動きとなっています。
もう一人、外国人側から謎のマスクマン、ドリーム・マシーンが出場。テキサス州ダラスのフリッツ・フォン・エリックのブッキングで来日したとされるマシーンでしたが、見覚えのあるマスクと、鎖骨の形からその正体は桜田一男(ミスター・サクラダ)と判明しています。
桜田は81年1月の新春ジャイアント・シリーズまで全日本に上がっていましたがアメリカに戻り、ダラスでチャン・チュンというマスクマンに変身。
その時とマスクのデザインが一緒だったのと、桜田はカルガリー遠征時、試合中に鎖骨を骨折。
しかし負傷をおして試合に出ていたために鎖骨が変な形でくっついてしまっていたのです。
来日(?)前の宣材用写真から桜田ということはバレており、全日本としてはこの年ウルトラセブンに次いで2人目の正体バレバレマスクマンが登場してしました訳です。
ドリーム・マシーンは米沢良蔵営業部長のアイデアとも言われていますが、所属とは名ばかりだった外様の桜田が上田馬之助のような外国人扱いでシリーズ単位の週給ドル建てのギャラを希望した為、米沢氏がマスクマンに変身させて参加させたのではないかと思います。
ログインしてコメントを確認・投稿する