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2015年07月06日23:58

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映画日記 『虎影』

2015年7月5日(日)

『虎影』(2015年)
西村喜廣:監督
伏見・ミリオン座

ネットで見た予告編から、ショボい忍者アクション映画を想像していたのだが、良い意味で裏切られた。

妻と子をもつ抜け忍の虎影(斎藤工)が主人公。
財宝の隠し場所を記したふたつの巻物をめぐって、善玉の虎影一家と、悪玉の忍者集団、同じく悪玉の豪族との三つ巴の争い。
そこに、渡り鳥シリーズに出てくる宍戸錠みたいな、善とも悪ともつかない、ヒーロー・虎影のライバルが登場し、てんやわんやなストーリーが展開していく。

ひとことでいえば、特撮バラエティ忍者映画。
手裏剣のうんちくが白土三平みたいで、可笑しかったのと同時に勉強になった・・・・まあ、あの十字手裏剣より棒手裏剣のほうが破壊力が上であるというウンチクがほんとうのことだったらという限定付きではあるのだが。

私のような年寄りには、古い特撮忍者テレビ時代劇「仮面の忍者 赤影」から引用されたシーンがあちこちに出てきたことが懐かしく、かつ、うれしい限り。
ひょっとしたら金子吉延がちょい役でが出てたのではないかと、エンドロールに目をこらしたが、見つけることができなかった。
大凧に乗って空に舞う忍者に、涙がちょちょぎれる。
これで隠密剣士が出てくれば、言うことなしだ。

懐かしいといえば、レイ・ハリーハウゼンばりのストップモーション・アニメにもびっくり。

虎影のライバルになる橋下徹みたいな顔をした三元雅芸(みもと・まさのり)は注目。
その手下に、薄汚い凶暴女がいる。汚い顔だったので最初は誰だか分からなかったが、中盤すぎから、ちょっと可愛いような気がしてきたので、とても不思議だったのだが、終盤になって、あれっ、清野菜名ちゃんだ!!
さらに、もう一人というか、もう一匹の手下の造形が素晴らしい。
背中に羽が生え、顔には目がいくつもついている。
そのいくつもある目がキョロキョロする様が、とても印象的だ。
水木しげるの百目を引用しているのかもしれない。

いつか、どこかで見たシーンの連続ながら、十二分に楽しめた1本。
これだから、映画がやめられない。



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