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2026年02月13日11:43

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『ディーバ』覚え書き


『ディーバ』(Diva 1981;ジャン=ジャック・ベネックス)購入したので観る。おもしろかった。当時はベネックスとリュックベッソン、そしてカラックスの映画スタイルは映画批評家ラファエルバッサンによってCinéma du lookと名づけられ一世を風靡したのである(もっとも、3人とも同じくくりにされるのは嫌だったようであるが)。Cinéma du lookは物語性やあらすじよりもヴィジュアルを強調し、映像にはスタイリッシュな映像、ファッション的な美学、そしてポップカルチャーが満載するものでありそれまでのフレンチ・シネマとは一線を画する。『ディーバ』はCinéma du lookの最初の作品だとされる。されど作品的には、サブカル的なものよりも高尚芸術のセンスがある。オペラがとりあげられているからだけではなく、トラックショットによる凝視のなか青を基調とした色彩がクラシカルに静を表されているのを感じるからである。とは言え、主人公は現在のサブカルヲタクと変わらないものプンプンに顕している。見た目もそうだし、物事に対する執着もそうである。青の映像のなか主人公の、都会での孤独感が表される。仕事仲間との雑談や友人との会話も表されるけれど、彼の、ここにはないものへの憧れが終始あらわされており孤独感を表出する。此処にはないものが顕れしおん。彼がずっと追っかけている異国から来たソプラノの黒い肌や彼がちょいと気になるヴェトナム系の少女にエキゾティズムが語られしおん。ラストは赦しを得るだけではなく、たぶん憧れであった対象により側に身をおける優しさもまた表されているのだろう。彼らはより身近に寄り添う。ちゃんとフィルムノワールしていてプロット的にもおもしろいし、ある意味、ファムファタールに翻弄される男性主人公も表されるし、映像的にも綺麗。ノワールな出来事が表されるが、青を基調とした耽美的な映像は優美なるものをオーディエンスの心に届けるであろう。優しさが本作にはある。




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