(続き)
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演出・振付・照明デザイン・美術・衣裳 アレクサンダー・エクマン(1984- /スウェーデン)
音楽 ザ・デイヴ・ブルーベック・カルテット《テイク・ファイブ》
照明デザイン リセット・ファン・デル・リンデン
衣裳 ヨランダ・クロンプストラ
初演 2018.11.15/ザイダーストランド劇場(デン・ハーグ)
アレクサンダー・エクマンは17歳でNDT2に入団。本人の記憶によれば、当時はNDT2の採用3人に対し500〜600人がオーディションに集まった由。
その後、創作に転身。
2017年にパリ・オペラ座バレエのために創作した《PLAY》、その楽しさはオペラ座の観客を興奮の渦に巻き込んだ。
2024年のパリ・パラリンピック開会式の演出・振付は、障害者と健常者の垣根を取り払い、世界中を喜ばせた。
彼は本当にダンサー達から遊び心を引き出すのが上手だ。それは観客席にも伝わる。
幕が開くと、1列に並んだダンサー達は親し気に笑顔で観客に話しかける、勿論英語で。
意訳すると…
「こんばんは。この公演へようこそ。来て下さってとても嬉しい。
今日の公演は、あなた方が今迄に観たものの中で最高の公演になるかもしれません。
(多分ならないと思うけど、もしかしたら、私のパフォーマンス次第では。)
ここへ来る途中、とてもワクワクしていました、これをやる事、皆と一緒に話す事が楽しみで。
私達はもっと一緒に話すべきなんですよ。
そう、気持ちがいいんです、ひとつになるって事は。
これはひとつのピースです。
ひとつになる事、仲間になる事、それがピースです。
私達は仲間になる…、
私が、私が…、私が唯一無二で、特別で、象徴的な存在になれば、
私みたいに動ける人は他に誰もいない。
フィットしよう、起きて、立って、起きて、
フィットしよう。…そうすれば完全な自由がやってくる!!
行動はフィット、フィット…
タイトルの「FIT」はそんな意味、何だかよく分からないが…(笑)。
仲間内に語りかけているのと同時に、客席の観客にも訴えている、「FIT」したらダンスはもっと楽しい!
ダンサー達は男女とも皆、ふわふわの白いロングスカートのようなものを履いている、パラリンピックで障害者と健常者の垣根を飛び越えたように、エクマンによれば、性差も分け隔てない。
《テイクファイブ》他、往年のジャズの名曲を使い、時々テンポを大きく換え、皆で気持ち好く踊る。
だが、一人だけスカートが青い女性(公演により男性がやる場合も)がいる。彼女だけテンポが何ともゆっくりで、しかもゴーグルをつけている。まるでプールの中を泳いでいるような感じ。
彼女はプラスチックのゴミ箱を持ってきて、頭をその中に突っ込んだりして、他のダンサーらは皆驚く。
ステージに大きな石が現れたりもするが、一体何の役割を演ずるのかよく分からない。でも、まあいいじゃん(笑)!
ダンサーは石とも親しむ。
そのうち「FIT」するさ。
ティーザー予告動画。
https://youtu.be/H-ouALJPJWA
エクマン作品は今年2.17、やはりNHK-BSの「プレミアムシアター」で《ハンマー》(2022)を観ている。
〈参〉「エーテボリ歌劇場ダンスカンパニー《ハンマー》(振付エクマン)��,��,��」(2025.4.13,14,15記)
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https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1989774610&owner_id=3341406
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https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1989777372&owner_id=3341406
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https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1989783348&owner_id=3341406
本作と同じように、コミカルでユーモアにあふれていて、特にラストの猫の被り物ではしばし呆気にとられ、そして、笑った。
本公演は大サービスで、プレトークとアフタートークの両方をやってくれた。
講演者は、NDTトータルの芸術監督を2020年から務めるエミリー・モルナー(右から2番目)、愛知県芸術劇場芸術監督の唐津絵里(右端)、そしてNDT2より女性ダンサー ルース・リー(左端)の3人。もう1人は通訳。
唐津は本ツアーの統括プロデューサーでもある。
トークの内容は既にレポートに加味しているが、少々付け加えれば…
モルナーによると、今NDT2のオーディションを待っている人が700人いるとの事だった。エクマンが入団を試みた時代よりも、世界のNDT2に対する期待は更に拡がっている証左だろう。
モルナーはNDT1と2を抱え、更に大きなNDTという船(*)を運航させ、世界の様々なコレオグラファーや芸術家と接し、社会を過たずウォッチし、作品を選択する視野を拡げ、カンパニーのビジョンと価値を更新していかなければならない。
以上、芸術監督の役割とは?の問いに答えて。
(*)モルナーは「創造の家」と表現していた。
〈追記〉
席は第8列24番。
SS席パンフレット付:15,000円
〈参考資料〉
パンフレット「NDT Japan Tour 2025」
執筆 エミリー・モルナー,唐津絵里 他
発行 2025.11.21、Dance Base Yokohama,愛知県芸術劇場
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