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2026年10月26日12:00

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「みほとけのキセキ��~三・遠・駿 神仏オールスター』展/浜松市美術館~2

(続き)

◆建穂寺(たきょうじ) 阿弥陀如来坐像

像高61.6cm。
頭体幹部は1本の材から彫りだし、前後に割り矧ぎ、内刳りを施す。玉眼嵌入。金泥塗装に漆箔。
理知的で引き締まる顔立ち、腹部の量感、深く動的な衣文など、鎌倉時代の顕著な作風。
胸前に掲げる説法印(釈迦が説法を始めた時のポーズ)の指の柔らかな表現は得も言われぬ。
衲衣(のうえ)の下層を腹前に出す表現、足先を衣内に包む意匠は13世紀前半の慶派仏師の作例によく見られる。本像もその頃の制作と考えられる。
静岡市指定文化財。

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説法印は確かに阿弥陀如来のそれだが、左足裏を上にして組む座り方は阿弥陀像としては異例で、釈迦像の可能性もあると本展は報告している。

建穂寺は飛鳥時代後期684(白鳳13)年、道昭によって安倍川中流から別れた藁科川北岸(*)の山懐に抱かれた真言宗の古刹で、奈良時代には行基によって中興されたとの伝説もあるものの、信憑性は?。
駿河文化の中心として大いに栄え、家康からも480石の朱印を受けたが、明治の廃仏毀釈で廃寺となり、1975(昭和50)年に再建された観音堂に平安から鎌倉時代の作像が多数押し込められている状態。その量から当初の建穂寺の規模が窺える。
観音堂は現在建穂町内会で維持管理されている。

(*)建穂寺観音堂は、新光明寺本院の南、車で20分強、12km程に位置する。

◆同 不動明王立像

頭体幹部を針葉樹と思われる1材から彫りだす。割り矧ぎ、内刳を施す。
玉眼を入れた両目を見開き、上の歯で下唇を噛む。
不動明王は大日如来の化身で、多面多臂、片目をすがめ、牙は上下互い違いという例も多いが、本像は人間に近い姿をしている。
巻き髪で左方に弁髪を垂らしていたが亡失。
左手は斜め前に曲げ、煩悩を縛る羂索を持ち、右手は腹前で剣の柄を執る不動明王の定型の一つ。
腰を右に捻り、左足を開いて踏み出す。
塗装は肘付近の漆下地に僅かな彩色が残るが、殆ど素地状態に近い。
静岡県指定文化財。

正面全身,横半身そして頭部アップ。
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彫りが深く写実的な面相も動的な衣の表現も慶派の流れを汲む作風と見える。
前掲の阿弥陀如来坐像と本像、出展されなかった毘沙門天立像の三体をセットとして、伊豆の国・願成就院の運慶三像を念頭に制作したと考える説もある。

(続く)
 
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