ワイルダー、なにもチャールズ・ブラケットと別れI・A・L・ダイアモンドと出会ってから明るいコメディをはじめたわけではない。脚本家時代、『ニノチカ』など多くの艶笑コメディでそのタレントあらわしている。監督になっての初期作『皇帝円舞曲』も素敵でロマンティックなコメディ。クロスビーとジョーン・フォンテインの共演。音楽はハリウッド黄金期に活躍した、あのヴィクター・ヤングである。
ディミトリー・ティオムキンはハリウッド黄金期を最も代表する作曲家。ヒッチコックの数作にも作曲で参加。これはグレースケリーが初めて参加したヒッチコック『ダイヤルMを廻せ!』
モーリス・ジャールはヒッチコック『トパーズ』に参加。リーンでの『戦場にかける橋』や『ドクトル・ジバゴ』を彷彿とさせる感じもするけれど、やはりエスニックなものの取り入れ彼は上手い。
ワイルダーはもう70年代に入ってるのに『シャーロック・ホームズの冒険』では御大ミクロス・ローザを迎えている。かつてのハリウッドが廃れゆく時代だったからこそ、いかにもハリウッド的な音楽を取り入れたかったのかもしれない。ワイルダーはホームズをピーター・オトゥールに、ワトソンをピーター・セラーズに迎えたかったようだが実現ならず。それも観たかったのである。
ワイルダーの最後の作品はラロ・シフリン。なんとなくマンシーニのピンクパンサーもどきのような曲。旧友レモンとマッソーを迎えて遊んでいるセンスの作品。
ヒッチコックの最後の作品はジョン・ウィリアムズ。『ジョーズ』ではスピルバーグからバーナード・ハーマンのような曲をやってくれと言われて面食らったと聞くが、ちゃんとヒッチコックに参加しているのである。ジョンウィリアムズは意外性はないけれど、監督の頭にある絵や雰囲気を汲み取り再現できる作曲家のような気がする。
ログインしてコメントを確認・投稿する