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2026年08月18日10:02

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ブゴニア


*『ブゴニア』(Bugonia 2025;ヨルゴス・ランティモス)レンタルで観る。ネタバレになるからあまりあれこれ言えないので、かいつまんで。韓国映画のリメイクらしいけれど、その作品の監督がこちらも手がける予定だったのだけれど、健康上の理由で降板、でもってランティモスが参加。メイキングをチラッと観たけれど、そこでランティモスはプロジェクトの途中からの参加は初めてか久しぶりとのこと(自身の作品ではほとんどホンも自身で書くからプロジェクトには当然に最初からずっと関わる)だけれど、本作品の脚本を読むとワクワクしてきたと言っているのだけれど、オリジナルがどういう作品か観ていないから分からないけれど、こちらのリメイクは彼がかかわっているから彼らしく実験対象を観察するようなカメラアイになっている。そして実験対象は民主主義の旗のもと生きている我々自身。

*本作品はアリ・アスターとヨルゴス・ランティモスながらもA24がかかわっていないからネオンな配色はないけれど、ランティモスの観察カメラアイはサイエンス的な冷徹さを醸し出すから、そうしたなかでのブラック・コメディゆえ、とてもユニークな感覚が浮かび上がる(アリ・アスターは『ミッドサマー』は観れていないけれど、あれは昼間の明るさのなか残酷が表されると聴くが、あの作品にはネオン的配色はあるのだろうか)。

*社員に委ねるようなことを言ってるけれど、なにかうさん臭い感じで、結果が出ないとクビにするブラック企業なのかな、と思うも、あれ自体が全体にかかるというか、人間に選択を託すことリプレゼーションなのかな。サルトルが言うところの自由の刑がもたらすものは、最近の世界的状況をみわたすまでもなくずっと昔からあるものだけれど、本作品に表されるように、自由主義の成れの果ては相手を傷つけるだけではなく自身も傷つける。だから人類、見てられないってところだろうか。本作もまた、哀れなるものたちを語らしおん。

*本当に送ろうとしていたのだろうか、でもあの爆発、意図したものか、となるも、きっと寛容だから殺すなんて考えるわけはなく、あれは不慮の事故で(じっさい、自身もクローゼットに入っていくではないか)送ろうとはしていたのだろう。爆発に関しては、時空間のゆがみが生まれ、それが抱えている爆弾を発火させたのであろう。

*女王蜂と働きバチのエスタブリッシュ・シークエンスにより、環境破壊、生態体系にも言及しているのだろうけれど、ナードたちを通して生殖体系にも言及しているのかな、少子化や怠惰化もまた自由主義における自己責任か。

*ドンを演じる青年は職業俳優ではなくアマチュアの生え抜きとのことだが、5歳児の大人を演じ切れて上手だな、となる。

*エマ・ストーンはランティモスのテクストにおいて『女王陛下のお気に入り』で強い女性への成長、『哀れなるものたち』で強い女性への生成、そして本作でもその同線上に在り、さらに成長し、エイリアンはシガニー・ウィーバーと並び称される強い女性として表される。南部訛りを習得して風と共に去りぬのリメイクでスカーレット・オハラやればフィットする感じではある。レッド・バトラーは、そうさねー現代の潮流からすれば、ライアン・ゴズリングかライアン・レイノルズか、でも旬は過ぎていてもフィットするのはヒュー・ジャックマンか ジェラルド・バトラーかな。マット・デイモンは人が良すぎる感じだからNGだけれど、様々なジャンルを自分のものにしてしまうし、オデュッセイアの成功でエージェントにカネをばらまき役をせしめるかもしれないな。風と共に去りぬのリメイクともなればハリウッドも大バクチ、監督にはランティモスもダニエルズも、そしてアリアスターなんかはもってのほか、レオスカラックスやギャスパーノエの起用は自殺行為、クセがある作家主義なんてゴミ箱行き、で無難にハリウッド作品を製作するとすれば、ワイルドスピードのデヴィッド・リーチであろうし、彼の意図のもとレッド・バトラーはもちろんドウェイン・ジョンソンになり、作品は大コケ必至となるであろう。屋敷が燃えるスペクタクルはぜったい現代のほうが凄い出来ばえになるだろうけれど、あの作品のリメイクなんて狂気の沙汰であるとなるであろう、風と共に去りぬ一回しか観とらんけど。






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