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2018年12月04日18:15

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フェリスはある朝突然に


『フェリスはある朝突然に』
  GO HOMEとフェリスが言うまで我々は満喫している。学校ってほんとつまんねーってのがジョン・ヒューズにはやたらと表される。秩序に拘束されるではなく、ヒトはもっと他にすべきものがある、ってより、遊びに満喫せよ、が表される。オタクと同時にリア充の先駆けとしての覚書である。なんとなくカメラ使って自由に遊ぶ8mm学生映画のノリのストラクチャーだけれど、逆にきっちりしたものに欠けたルーズさがヒューズの個性に思える。この“欠けた” というところは、青春像に感覚としてフィットしている。
  イメージが溢れ出すエイティーズにおいても、変わることなく若者には悩みが一杯。ヒューズの多くの作品には様々な価値観を受け入れながらも偏差値的なものが鰻登りに一般化し、平均を強いられ選択が狭められている悩みや、ほんまかいなとほんとのことがほとんど現実が見えなくなってる時代の悩みが充足している。カザンやロッセンの時代とは違った、シミュラークルが身体化する一歩手前の時代を、高校生たちは一層懸命に生きている。
  フェリスがオーディエンスに投げかけるカメラ目線は異化作用なのでもファンタジーに誘うものなのでもなく、彼と同じ目線に誘ってくれる「徴」として作用する。フェリスは彼の妹がやっかむのが納得できるぐらい、疎まれる好き放題をしちゃうけれど、羨むよりこっちに来いよと目配せを我々にしてくれている。ルーザーもクリープも、ホットショットも好感度No.1も、彼の目線にかかれば皆一緒になる。賑やかになるには、素の自分を取り戻そうよと説教しているのではなく、映画的時間には皆が素に戻れること証としている。現実逃避ではない、ひとつのリアル作用をこの作品は指し示している。





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