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2016年09月24日18:48

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銀河


『銀河』
  消ええぬ想いは、ミルキーウェイ♬ ミルキーウェイはママの味。われわれは生まれ出ずる悩み、或る一貫性のなか矛盾に充ちて生きている。その夢は取り憑かれているものあらわす。取り憑かれているものはまず、現実の光景と現実界的現実に在る。そのふたつとは普遍的なものと思われるものと、個々の内に秘めた特殊なものである。普遍性に見えるものの裏に、秘匿はアイデンティティとして在るのである。
  ブニュエルは後期は特に、アンチ聖性の説話というものだろうか。この作品においては、サンティアゴ・デ・コンポステーラの道筋にミルキーウェイの説話が表わされる。夢見がちなヨーロピアンのトラディショナルな拮抗。娼婦との間に、汝わが民にあらず と もはや慈悲なし という子供を産めと道筋は語られしおん。カインとアベルはもはやそこには生まれない。確執は生まれ出ずる輝きがミルキーウェイにはあるだろう。基督は剣を放る。切り裂きジャック、理性の剣は正統と異端を分けてしまう。剣で闘う貴族たち、分かれた部屋で別々の思想を持つ兄弟が表わされる。世界に一貫性はないが、理性はそれを忌み嫌う。人は答えが1つしかない場所のために理論を繰り広げる。説話は矛盾を抱えながら、一貫性を指し示す。
  ブニュエル、『黄金時代』の若き日のパンクは反逆のロマンスを内から発射し、『エル』はヒトには必ずあるモノハラ、パワハラ、ストーキングはハチャメチャ、人にも自身にも見出し、その身勝手な静寂は『ビリディアナ』で崇高に輝き、後期においては好々爺的な達観で説話とする。われわれは映画という一貫した時空間のなか、繋ぎ止めことができないバラバラを、どうにか秩序立てる説話的心理のなかで観賞する。ミルキーウェイにはそれがナチュラルに秩序立てられ、スクリーン上に写し出される。嫌悪と笑いはわれわれの夢に顕れる。



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