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2022年06月09日22:14

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映画日記『教育と愛国』

2022年6月9日(木)

『教育と愛国』(2022年)
監督:斉加尚代
今池・名古屋シネマテーク

開口一番、道徳の教科書検定で、“町のパン屋さんを和菓子屋に改めよ”という文科省の通達があったというエピソードが出てきた。
朝食のほとんどをパン食で過ごしている私は、どうも反日分子になるみたい。
それは曲解だと言われるのを承知で書くが、毎朝、毎朝、まんじゅうは食えないぞ。

義務教育を終えてから半世紀以上が過ぎているので、現在の教科書や教育を取り巻く状況がどうなっているのか、まったく知らなかった。
かなり不健全な状態になっているみたいだ。
なにが不健全かというと、権力者が自分たちの意に沿わない表現を、陰湿で巧妙な手口を使って排除していること。
さらには、日本会議のような権力者側の犬笛に反応して、暴力的な街宣を繰りひろげたり、せっせと「この教科書は反日ではないか」というハガキを、ネチネチと執拗にあちこちに投函する人たちがいることだ。
彼らの手口を見てると、いじめっ子にしか見えない。
いじめっ子が幅をきかせる世の中は、多くの人が萎縮し、結果として衰退していくに決まってる。

しかし、本作を見て初めて知ったのだが、閣議決定した事項は教科書に反映されなければならないというのは、あきらかに行き過ぎだ。
こちらも曲解だと言われるのを承知で書くが、とある副総理が言った「ナチスの手口に学べ」が閣議決定されたら、「ナチスに学べ」と道徳の教科書に書くのだろうか。

刺激的な1本だ。


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