尊皇攘夷の志士たちは、明治維新のあと、呆然としたのではないでしょうか。「尊皇」は幕府を倒すことで達成されましたが、「攘夷」はどう見ても全く逆の洋装、もとい、様相になってしまったのですから。 ということは「こんな風に歴史を動かしたい」と思っ
「楽器は一切演奏できない」という人は、たぶん、いません。たとえば何の訓練も受けていない人でもカスタネットやトライアングルは鳴らせるでしょうし、ピアノだって単音なら鳴らせるはず。つまり、身体のどこかが動く人は何かの楽器は“演奏”できるはずで
大航海時代に「非キリスト教徒は人間ではない、人間であっても野蛮人だから、どんな扱いをしても許される」という思想がヨーロッパにありました。もしその思想が正しいのなら、古代ローマ時代に「野蛮人」だったヨーロッパの多くの人びと(現在のヨーロッパ
何かを破壊することが大好きな人がずいぶんエラそうに「お前たちの大切なものを壊してやる」と言う場合がありますが、破壊するためには誰かが先に建設をしておいてくれないといけないわけです。ということは、破壊者は(自分が作ったものを自分で壊している
日本で、離婚が増えてきた(我慢できない人たちが増えてきた)と言う人がいます。たしかに戦後の昭和〜平成にかけて「離婚率」は少しずつ増えてきています。 だけどそれより前、明治の頃の離婚率は現代日本よりも高かったんですよねえ。今の日本人は、昔の
人に何かをプレゼントして喜ばれるためには、相手が持っているものではなくて、相手が持っていないものをまず選択し、次に、相手がそれをもらうことで喜ぶものを選択する必要があります。【ただいま読書中】『黒のトイフェル(下)』フランク・シェッツィン
かつては手塚治虫のマンガでさえ有害図書扱いされた過去がありますが、たとえば「これは猥褻な有害図書だ」と宣言する人はつまりは「私はこの程度のものでみだらに興奮します」という告白をしている、ということなんでしょうか。【ただいま読書中】『黒のト
地震の予知は難しそうです。ただ、何も手がかりがないところでの予知が難しいとしても、「手がかり」がある場合の予知はどうでしょう。たとえば「東日本大震災」では本震の二日前、「熊本」では「一日前」に「前震」があったわけです。だったら、1回地震が
油汚れがひどい食器洗いに、一滴垂らすだけで擦らなくてもすーっと油が浮いて流れてしまう、というテレビコマーシャルを時々流しています。もしそれが本当なら、日常的にその洗剤を台所で使っていたら、流しから常にその洗剤が溶けた液が流れているわけです
旧ソ連軍では、軍人とは別に「政治将校」が配属されていて、軍の政治的コントロールをしていました。純粋な軍人にはものすごく仕事がやりにくかったそうです。敵に勝つ最善の戦術であってもイデオロギーの観点から却下されることがありますから。 文化大革
「成分に○○を使っているなら商品名にその名称を使って良い」というルールがあった場合、原料の一部にブドウ糖を使ったらその食品の製品名を「ブドウなんちゃら」として良いでしょうか?【ただいま読書中】『フードトラップ ──食品に仕掛けられた至福の
英語だと「天体としての月(moon)」と「暦としての月(month)」がありますが、日本語だとどちらも「月」ですね。ではmoonが存在しなかったら私たちはどんな暦を使うことになったのでしょう。「季節」で区切る? では、moonが2つ存在したら? 「大の月」
天国へ行くことを夢見る人は、つまりは「今の現実」を否定しています。そんな性向がもしも天国でも保存されていたら、その人はそのうち「天国からの脱出」も夢見るようになるのではないでしょうか。【ただいま読書中】『パライソ・トラベル』ホルヘ・フラン
東北大震災のあと「絆」を口ずさむのがずいぶん流行りましたが、今の日本でそのことを覚えている人はどのくらいいるのでしょう?【ただいま読書中】『無縁社会 “無縁死”三万二千人の衝撃』NHK「無縁社会プロジェクト」取材班 編著、 文藝春秋、2010年
「色が白いは七難隠す」と俗に言いますが、色白の人が、あるいは色白ではない人が白粉をはたいたあと、頬紅をさすのは、一体いくつ目の「難」を隠しているのでしょう?【ただいま読書中】『化粧の日本史 ──美意識の移りかわり』山村博美 著、 吉川弘文館
この前テレビにインタビューを受けている人の上半身が写っていたのですが、顎の脇のちょっと下がったところにひげが一本そり残されていてひょんと突っ立っているのがはっきり見えました。昔の走査線のテレビの時代にはきっと「毛が一本」くらいは写らなかっ
この前たまたまお役所で「本籍地は?」と聞かれるチャンスがありました。昔だったら運転免許に書いてあったのですが、現在は「そんなの不要な情報」ということでしょうか、表面からは見えないようになっています。幸い従兄弟が現在もそこに住んでいて携帯電
水中を泳ぐ魚は、自分が濡れていることに気づいているでしょうか? 空気中に生きている私たちは空気に関して(風が吹かないかぎり)無感覚ですから、それと同様に魚は「水」を認識していないかもしれません。【ただいま読書中】『ミレニアム4 蜘蛛の巣を
1)自他共に優秀だと認めている 2)自己評価は低いが他人は優秀だと認めている 3)自他共に優秀ではないと認めている 4)自己評価は高いが他人は優秀ではないと認めている【ただいま読書中】『ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女(上)』ダヴィド・ラー
今回のトランプさんの当選は、大げさになるかもしれませんが、「革命」の一種ではないか、と私は感じています。格差社会の「下の人びと」が「現在の政治システム」に「ノー」を突きつけた、と。少し前のイギリスのEU離脱も同じジャンルの出来ごとに分類可
一昨日の新聞の広告欄に月刊の文芸雑誌の広告が並んでいました。たしか芥川賞や直木賞は5月と11月で半年を区切るから、今月発売の雑誌に掲載されたものまでは来年早々に発表される芥川賞や直木賞の対象として扱われることになるはずです。だから、いわば「
ヒロシマ・ナガサキの“実験”前には、残留放射能の概念はありませんでした。それどころか、核爆発で発生した放射線は何でも突き抜けていくから爆発後には何も悪いものは残らない、と信じられていました。この誤解のため「黒い雨」も何の問題もないとされて
核ミサイルを衛星軌道から落下させる攻撃に対して、高高度で迎撃してもし暴発されてしまったら、それは電磁パルス(EMP)攻撃をさせることになってしまいます。高高度での核爆発は大気が薄いから衝撃波は生じませんが、コンプトン効果で強力な電磁パルスが
天皇の公務を軽くすればまだ天皇は仕事ができるだろう、というのが有識者会議の結論になりそうだそうです。つまりは「死ぬまで扱き使ってやる」ということ? 天皇にそんな命令ができるとは、ずいぶんエラい人が日本には多いんだなあ、と私には感じられます
昭和の昔、SFは「マイナーなジャンル」でした。「SFの壁」の内側に立てこもったファンと作家が、「自分たちはSF者である」ことを拠り所に世間の迫害と偏見に耐えながら生きていた、といった感じ。そこに「文学の香り」を吹き込もうとした人たちもいま
もし地球が二つの月を持っていたら「一箇月」はどんな長さになっていたんでしょう?【ただいま読書中】『もしも月がなかったら ──ありえたかもしれない地球への10の旅』ニール・F・カミンズ 著、 増田まもる 訳、 東京書籍、1999年、2200円(税別)https:
『踊る人形』でシャーロック・ホームズは「英語で一番使われる文字はE」と言いました。たぶんそれは正しいのだろうと思いますが、元になる文章がタイプライターで打たれていた場合には「E」ではなくて「スペースバー」が「一番使われるキー」になりません?
「未来」は「選択」によって「あり得る未来」が複数存在します。私たちはその中の一つだけを選択して生きていくわけです。それと同様に過去も「解釈」によって「複数のあり得た過去」があるのではないか、と私は思っています。過去が複数、というと違和感は
祖先が誰かとか過去にどんな業績を上げたか、も私の一部ではありますが、一番「私」として重要なのは「今何を考えているか」「今何をしているか」でしょう。【ただいま読書中】『蚊はなぜ人の血が好きなのか』アンドリュー・スピールマン、マイケル・ド・ア