mixiユーザー(id:235184)

2016年11月27日10:20

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離婚率

 日本で、離婚が増えてきた(我慢できない人たちが増えてきた)と言う人がいます。たしかに戦後の昭和〜平成にかけて「離婚率」は少しずつ増えてきています。
 だけどそれより前、明治の頃の離婚率は現代日本よりも高かったんですよねえ。今の日本人は、昔の日本人より離婚に関しては実は“我慢強い”んじゃないです?

【ただいま読書中】『斜陽』太宰治 著、 角川書店(角川文庫)、1950年(76年76刷)、180円
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4041099145/ref=as_li_qf_sp_asin_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4041099145&linkCode=as2&tag=m0kada-22
 今さらあらすじ紹介は不要でしょうね。
 第二次世界大戦後、どんどん没落していく華族の生活を29歳の娘の視点から語った作品ですが、途中で著者自身の生活(不健康なのに酒と女に乱れた生活)が乱入してきて、話は最初の「『桜の園』(チェーホフ)の日本版を書きたい」という構想から逸脱していきます。また、最初の女性の視点からの描写がずいぶんリアルだと思うと、これは実際の女性(当時太宰が付き合っていて、のちに太宰の子を妊娠した人)の日記を底本にしているからなんだそうです。
 私は若い頃には私小説が嫌いでした。今でも好きとは言えません。だけど本書のように、いくつかの視点から「人生」や「社会」を描いている場合には、主観から離れた普遍的な価値や真実についても語ることができるだろう、と私小説を評価することはできます。
 だけど、やっぱり『桜の園』の方が,私の心により響く作品だ、とは思いますけどね。


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