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2024年06月05日17:17

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素晴らしき放浪者


素晴らしき放浪者おもしろかった。主人公やることなすこと間寛平である。徹底的にやりまくる。私的にはこうしたこと、ひいてしまうが、こうして存分にすること見て腹抱えて大笑いをして気分スッキリのヒトも多いはず。チャップリンをモティーフにしている放浪紳士、でも、初期の荒々しいチャップリンのヒトに唾を吐くところも大いに受け継いでいる。水はやはりルノワール、綺麗にその流れを写し取る。思えば、河におけるあのインドの水の流れもルノワールだから表されているのか。主人公のあるがまま、テルケルな生き方がここでも川に表される。人生を川の流れと例えるだけではなく、美しさそのものも解き放たれている。特異な建物造形やディフュージョン映像や悲劇的なラストが詩的レアリスムにイメージするものであるが、定義通りにリ・クリエイトするリアルが詩的レアリスムと考えれば、本作はまさに詩的レアリスムであるはず。現実が写し取られプレゼントされる。音が奥行きにとって大事であるが、さすが「現実」を大事にするフランス国、絶対に同録をしなければいけないと現実を尊ぶヌーヴェルヴァーグを待つまでもなく、そしてルノワール自身、トニを待つまでもなく、現実音をリスペクトして取り入れる。よって、こちらオーディエンスからすれば、1930年代のフランスにタイムトリップをしたかのよう、ロケ映像とあいまり当時の石畳の巴里と雑踏を感じられてくる。リアルが届けられる。セット撮影もあろうが現実音で一連の流れが形成され導かれ意識はそこに織り成され、リアルが現出する。これは寓話でありながらも、同じようにブルジョワ宅に闖入し愛を届ける部外者が活躍するパゾリーニはテオレマとは違う。テオレマの現実からあまりにも乖離するファブルと違い、教訓をオーディエンスを含めた皆々に与えるのではなく、こんな生活やってられるかい、という態度、有り得る身近な事なのである。それは大衆に届くリアルなサウンド、内省する声なはず。





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